1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 15:45:03.69 ID:tSvbTPsh0
*魔王城
( <●><●>)φ,, カリカリカリ
川д川「魔王さま、お昼御飯はどういたしましょう?」
( <●><●>)「仕事をしながら食べられる物がいいのですが」
川д川「それでは地獄犬のローストサンドイッチにいたします」
( <●><●>)「ありがとうございます」
( ・∀ ∀・)「「魔王さま。新しい書類、ここに置きます」」ドサドサー
(;<●><●>)「まだあるのですか!」
( ・∀ ∀・)「「まだまだたっぷりございます」」
(;<●><●>)「いつになったらこの書類の山は消えるのです!」
( ・∀ ∀・)「「文官に聞いてまいりましょうか」」
( <●><●>)「ここに呼びましょう」
*魔王城
( <●><●>)φ,, カリカリカリ
川д川「魔王さま、お昼御飯はどういたしましょう?」
( <●><●>)「仕事をしながら食べられる物がいいのですが」
川д川「それでは地獄犬のローストサンドイッチにいたします」
( <●><●>)「ありがとうございます」
( ・∀ ∀・)「「魔王さま。新しい書類、ここに置きます」」ドサドサー
(;<●><●>)「まだあるのですか!」
( ・∀ ∀・)「「まだまだたっぷりございます」」
(;<●><●>)「いつになったらこの書類の山は消えるのです!」
( ・∀ ∀・)「「文官に聞いてまいりましょうか」」
( <●><●>)「ここに呼びましょう」
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 15:50:37.77 ID:tSvbTPsh0
【+ 】ゞ゚)「お呼びですか魔王さま」
( <●><●>)「お呼びです」
【+ 】ゞ゚)「何でしょうか。書類仕事が残っておりますので早く戻りませんと」
( <●><●>)「その事です。いつになったらこの書類は消えるのですか」
【+ 】ゞ゚)「さぁ……先代魔王さまは一度も机につきませんでしたから、その分がまだ」
( <●><●>)「就任してからもう18年、毎日書類仕事ですけれど」
【+ 】ゞ゚)「先代の魔王さまの統治は4世紀続きましたからねぇ」
( <●><●>)「ということはあと380年かからなければ終わらないのですか?」
【+ 】ゞ゚)「いいえ。その頃には当代魔王さまの書類も溜まっておりますから。
もっとかかります」
( <○><○>)
【+ 】ゞ゚)「あっ、いえ、魔王さまは処理能力に優れておいでですし。
この18年で既に2%の書類が片付きました」
( <○><○>)「にぱーせんと!?」
【+ 】ゞ゚)「ご用件は御済みですね。それでは、失礼いたします」ソソクサ
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 15:56:14.23 ID:tSvbTPsh0
(ヽ<●><●>)「そんな……死んでしまいます……いえ、私はほとんど不死身ですけれど」
川д川「魔王さま、お昼をお持ちしました」
( <●><●>)「ありがとうございます」
川д川「きちんと食べていただかないとお体にさわりますよ。
この部屋の書類の下に一体いくつカビたサンドイッチが隠れているか……」
( <●><●>)「わざとではないのですが、お昼を食べるひまが無いまま晩餐になってしまうのです」
川д川「とにかく今日は食べていただくまでここから動きません」
(;<●><●>)「わかりましたよ」モグモグ
つ⊿
( ・∀ ∀・)「「魔王さまー。書類ですー」」
(;<●><●>)「うう……」
川д川「サンドイッチの上に書類置かないでくださいっ!」
( ・∀ ∀・)「「これは失礼。もうお昼ですか。お腹がすきましたね」」
( <●><●>)「君も1つ食べていきなさい」
(*・∀ ∀・)「「ごちそうさまです!」」
つ□ □と
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:02:31.49 ID:tSvbTPsh0
(i|ii<●><●>)「ごちそうさまです……一気に食べたら気分が……」
(*・~ ~・)「そうですか? しかし、このサンドイッチうまいですね」
川д川「あらあら、ありがとうございます。お茶をお持ちしましょうか?」
( <●><●>)「人食い花のハーブティーでお願いします」
川д川「かしこまりました」
( ・∀ ∀・)「僕は仕事に戻りますよ」
( <●><●>)φ,,カリカリ
川д川「どうぞ」
( <●><●>)φ「ありがとうございます」
川д川「このあたりの書類、選別をお手伝いしましょうか?」
( <●><●>)「あ、お願いします」
川ー川「はい、かしこまりました」
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:07:56.08 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)φ,,カリカリカリカリカリ
チリンチリーン
( <●><●>)「もう晩餐ですか……」
( ・∀ ∀・)「魔王さまー」
( <●><●>)「今行きます」
( ・∀ ∀・)「おっ、もう書類がこんなに少なく! 流石はデスクワーク派の魔王さま!」
(;<●><●>)「それって褒めているのですか?」
( ・∀ ∀・)「勿論です! 処理が終わった分は運んでおきますね」
( <●><●>)「どうもありがとう」
( ・∀ ∀・)「今日の晩餐はミノタウロスのハンバーグだそうですよ」
( <●><●>)「ほほう……心躍りますね」
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:10:31.22 ID:VACgd9sn0
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:10:55.07 ID:tSvbTPsh0
*食堂
川д川「さぁどうぞお召し上がりください」
( <●><●>)「それではみなさん、手を合わせて」
川д川( ・∀ ∀・)【+ 】ゞ゚) イタダキマース
人 人 人
( )<●><●>)゛「美味しいです」
川*д川「ありがとうございます」
【+ 】ゞ゚)「食事と睡眠が一番楽しい……」
( ・∀ ∀・)「トイレ休憩とか心が躍りますよね」
( <●><●>)「今日は300年前の東の大戦被害者の書類をやっつけました。
来週からはそちらに資材を回して。あの土地は慢性的な穀物不足ですから」
川д川「あの大戦で農地が奪われてしまいましたからね」
【+ 】ゞ゚)「ほとんど移民してしまっているのでは?」
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:15:44.07 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「東に棲んでいるのは沼地ヒルと残酷ネズミです。
ネズミ族は大地を信奉していますから故郷は離れられませんし
ヒル族は干からびてしまうでしょうから沼から動けません」
( ・∀ ∀・)「「うひゃあ。300年もほっといちゃったんですか」」
( <●><●>)「悪いことをしました」
川д川「あの、ヒル族だけでも肥沃な中部に移転できませんでしょうか?」
( <●><●>)「それに関しては150年前に運河をつくる計画がありました。
運河を東の沼地まで伸ばして水路にします」
【+ 】ゞ゚)φ,,「なるほど」メモメモ
( ・∀ ∀・)「「あ、そういえば今日で西塔の書類が全部無くなりましたよ」」
(*<●><●>)「本当ですか!」
( ・∀ ∀・)「「はい。残っていた数十箱を執務室に運んだらもうすっかり!」」
( <○><○>)「数十!?」
川д川「明日から西塔の掃除に取り掛かりますわ」
【+ 】ゞ゚)「うむ。魔王城が書類に押しつぶされて実質5LDKとは情けないからな」
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:21:30.64 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「ごちそうさまでした」
川д川「お粗末さまでした」
【+ 】ゞ゚)「ウフフフ……さぁ仕事だ仕事」
( ・∀ ∀・)「「ワーイ ボク オシゴト ダイスキー」」
( <○><○>)「数十箱……数十箱……」ブツブツ
川д川(ワーカーホリックって奴だわ)
川д川「私も食器を片づけて、明日の大掃除の準備をしなくては」
【+ 】ゞ゚)φ,,カリカリカリ
( ・∀ ∀・) セッセッ
川д川 ジャブジャブ
( <○><○>)φ,,,ガリガリガリガリガリガリ
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:27:13.55 ID:VACgd9sn0
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:29:18.55 ID:tSvbTPsh0
(ヽ<●><●>)φ「ふふ……また徹夜してしまいました」
( ・∀ ∀・)「「おはようございます魔王さま。書類のおかわりです」」
(ヽ<●><●>)「もう書類はたくさんです」
【+; 】ゞ゚)「魔王さま! 大変です!」
(ヽ<●><●>)「私はいつだって大変です」
【+; 】ゞ゚)「非常事態なんです!
昨日の話に出ていた東の残酷ネズミが人間の国に攻め込むつもりです!」
(;<●><●>)「なんですって!」
【+; 】ゞ゚)「食堂……じゃなかった、謁見の間に伝令の使者が来ていますから、お急ぎください!」
( <●><●>)「わかりました! 王冠どこでしたっけ?」
【+ 】ゞ゚)「一番下の引き出しに魔王さまキットが入っています。
後で貞子がアイロンかけたシャツ持ってきますから、その事務用の腕カバー外して!」
( <●><●>)「あぶないあぶない。このまま行く所でした」
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:32:32.62 ID:VACgd9sn0
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:36:58.42 ID:tSvbTPsh0
*食堂……じゃなかった、謁見の間
【+ 】ゞ゚)「魔王さまが謁見をお許しになった。表を上げよ」
ξ゚⊿゚)ξ「はい」
( <●><●>)「はじめまして、ネズミ族の方だとか。
東の果てからのわざわざの運び、御苦労さまです」
ξ゚⊿゚)ξ「魔王さま。単刀直入に申し上げましょう。私たちはもう我慢ができませぬ」
【+ 】ゞ゚)「無礼者!」
( <●><●>)「かまいません。続きを」
ξ゚⊿゚)ξ「私はネズミ族の長の娘ツンデレ。
私の元にはネズミ族の将来を憂う自警軍の若者が数千おります」
( <●><●>)「姫でしたか。ご無礼を」
ξ゚⊿゚)ξ「いいえ魔王さま。……私たち自警軍は、魔王軍の一部。
命を御身に預けた存在です。今日は進軍の許可をいただきに参りました」
( <●><●>)「いけません」
ξ;゚⊿゚)ξ「なっ!?」
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:43:35.31 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「私が18年前の停戦協定を結ぶのにどれほどの苦労をしたか。
あなたはまったく分かっていませんね」
ξ゚⊿゚)ξ「何が停戦か。薄汚い人間は私たちの大地を砂粒一つ返しませぬ」
( <●><●>)「あくまでも停戦です。
今は人間の王国と、北の湖の利権をめぐって交渉中でもあるのです。
北の湖の利権を引き渡せば、交換条件に東の農地を取り戻すことも……」
ξ#゚⊿゚)ξ「北の同胞の生命である湖の大地を売り渡して
それで大地を取り戻すなど、私たちは我慢なりません!」
【+# 】ゞ゚)「仮にも当代魔王さまに、口のきき方に気を付けられよ!」
ξ#゚⊿゚)ξ「だまれ! 文官の分際で!」
( <●><●>)「私の部下を悪く言わないでいただきたい」
ξ;゚ -゚)ξ「! ……失礼いたしました」
( <●><●>)「オサム、下がっていてください」
【+ 】ゞ゚)「しかし魔王さま」
( <●><●>)「私だって魔王です」
【+ 】ゞ゚)「わかりました」
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:43:53.62 ID:VACgd9sn0
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:54:43.55 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「さて、ツンデレ姫」
ξ゚⊿゚)ξ「ツンで結構です」
( <●><●>)「ツンさん。あなたの言い分はわかります。
先代魔王は好戦的なタイプでしたし、実際に国内でも人間の王国との間にも
沢山の戦を起こしました。机につく暇がないほどに戦いました」
ξ゚⊿゚)ξ「その通りです」
( <●><●>)「沢山の魔族が死にました。人間も死にました。
魔王の直轄地が増えて、人間の土地もどんどん侵略しました」
ξ゚⊿゚)ξ「ええ、その通りです。素晴らしい時代でした」
( <●><●>)「そして、先代魔王は勇者に暗殺されました」
ξ ⊿ )ξ「今思い返しても憎々しい出来事です! 私たちが東で勇者の侵入を食い止めておけば!」
( <●><●>)「そう思い悩まないでください。
まあ、ともかく。それで統制がとれなくなった魔王軍が
どんどん人間に滅ぼされて数が激減したのはご存知ですね?」
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:04:59.23 ID:tSvbTPsh0
ξ゚⊿゚)ξ「はい……しかし、その後生まれた子供たちももう戦える年。
あの時に滅ぼされた氏族の敵を討ち
数百年前に失われた大地を取り戻すのに何の問題もありません!」
( <●><●>)「あなたはやはり何も分かっていません」
ξ゚⊿゚)ξ「?」
( <●><●>)「停戦協定は、あなた方魔族と魔物を守るための協定なのです」
ξ゚⊿゚)ξ「えっ?」
( <●><●>)「あなた達の土地は素晴らしいものでした。
それが奪われた300年前の大戦で、一体どれほどの魔物が殺されたのですか」
ξ゚⊿゚)ξ「たくさんです。たくさん殺されました。勇敢にたたかった私たちの先祖は……」
( <●><●>)「7割のネズミ族が殺されましたね。
残りの3割は池から逃げ出したヒル族と樹海を超えて今の荒れ沼地に逃げこみました。
人間たちは樹海の手前で侵略を止めました」
ξ゚⊿゚)ξ「やはり私たちはあの土地を取り戻すべきです!」
( <●><●>)「そんなことはできません」
ξ#゚⊿゚)ξ「馬鹿にしないでいただきたい!」
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:13:07.82 ID:tSvbTPsh0
ξ#゚⊿゚)ξ「私たち自警団は訓練をくりかえした、戦士です!
18年間人間の王国に媚びへつらって戦一つしない魔王に何が」
( <●><●>)「魔族は弱いのです」
ξ#゚⊿゚)ξ「!」
( <●><●>)「個体能力は人間よりも高いでしょう。しかし好戦的すぎます。
軍として弱いのです」
ξ゚⊿゚)ξ「何を! 強い兵士がたくさん集まれば強い軍になるに決まっております!」
( <●><●>)「いいえ。だから大戦で負けたのです。
だから18年前に魔王が死んだ時にこれほど魔族が減りました。
トップが居なくなったから」
ξ゚⊿゚)ξ「そんな……」
( <●><●>)「進軍は許可しません。今人間に攻め込まれたらこの国はおしまいです」
ξ゚⊿゚)ξ「しかし、私たちの大地を……!」
( <●><●>)「あの大地が1000年前誰のものだったか教えてあげましょう」
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:23:13.81 ID:tSvbTPsh0
ξ゚⊿゚)ξ「え?」
( <●><●>)「当時大飢饉で弱っていた人間を虐殺した当時の魔王が奪ってきたんです。
あそこは元々彼ら人間の大地です」
ξ ⊿ )ξ「!?」
( <●><●>)「執務があります。私はこれで。くれぐれも進軍は許可しません」
ξ ⊿ )ξ「そんな……そんな! 魔王様!」
川д川「お帰りはあちらです」
ξ# ⊿ )ξ「くっ、どきなさい! 召使いが」
川д川「魔王さまはお忙しいのです。
あなたのために割いた時間……またお昼を食べながらお仕事なさいます」
ξ# ⊿ )ξ「机の上の仕事など! 魔王のすることではない!」
川д川「あなた達を守るためです。お引き取りください。
これ以上魔王さまにご迷惑をおかけするつもりなら」
川д川「あなたを呪い殺します」
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:29:13.29 ID:tSvbTPsh0
*執務室
( <●><●>)φ,,カリカリ
川д川「魔王さま……」
( <●><●>)「お昼は仕事しながら食べられるものがいいです」
川д川「かしこまりました」
( <●><●>)「いつもすみません」
川д川「……魔王さま?」
( <●><●>)「なんでしょう」
川д川「晩餐は、魔王さまのお好きなワイバーンのシチューにいたします」
( <●><●>)「がぜんやる気が出てきました」
川ー川「お茶とお菓子でもお持ちしますね」
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:33:31.57 ID:tSvbTPsh0
*ネズミ族の村
( `ハ´)「姫さま戻ってきたアルか!」
<ヽ`∀´>「どうだったニカ? おっけーニカ!?」
(( <●><●>)「あそこは元々彼ら人間の大地です」)
ξ ⊿ )ξ「……」
( `ハ´)「姫さま?」
ξ゚⊿゚)ξ ハッ
<ヽ`∀´>「お腹痛いニカ? 旅で疲れちゃったニダね」
ξ゚⊿゚)ξ「い、いいえ」
<ヽ`∀´>「?」
ξ゚⊿゚)ξ「魔王さまは……」
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:40:00.99 ID:tSvbTPsh0
( `ハ´)<ヽ`∀´> ドキドキ
(( <●><●>)「魔族は弱いのです」)
ξ ⊿ )ξ「進軍の許可を、くださいました」
\(*`ハ´)人<*ヽ`∀´>/「やったああああ!」
*魔王城
(*<●><●>)「それではみなさん」
川д川( ・∀ ∀・)【+ 】ゞ゚) イタダキマース!
人 人 人
(*)<●><●>)゛「美味しいです! 美味しいです!」
( ・∀ ∀・)「「またワイバーンのシチューか……」」
【+ 】ゞ゚)「魔王さまが好きなんだから仕方ないだろう。旨いからいいじゃないか」
(*<●><●>)「おかわり!」
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:45:19.43 ID:tSvbTPsh0
*執務室
( <●><●>)「フフ……昨日はしっかりベッドで眠れました……」
( ・∀ ∀・)「「毎日ベッドで寝ましょうよー」」
( <●><●>)「書類がすべて消えたらそうしましょう」
【+; 】ゞ゚)「魔王さまー! 大変ですっ!」
( <●><●>)「どうしました? また使者ですか?」
【+ 】ゞ゚)「そのネズミ族が! 軍になって樹海に踏み込みました!」
( <●><●>)「……」
【+ 】ゞ゚)「人間の王国を攻めるつもりです!」
( <●><●>)「あれだけ言ったのに……」
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:52:58.37 ID:tSvbTPsh0
【+ 】ゞ゚)「伝令コウモリが見た所によりますと、あと5時間で最初の人間の村に」
( <●><●>)「魔王さまキットは一番下でしたね」ガラッ
【+ 】ゞ゚)「えっ?」
( <●><●>)「ちょっと出かけてきます。……半日ほど」
川д川「魔王さま」
( <●><●>)「なんでしょう?」
川ー川「アイロンをかけたシャツと、お弁当のサンドイッチをお持ちしました」
( <●><●>)「……ありがとう」
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:02:50.05 ID:tSvbTPsh0
*東の樹海
ξ#゚⊿゚)ξ「はぐれないように隊列をしっかり組め!」
<ヽ`∀´>「我らの土地はすぐそこニダ! 樹海を抜けたら一気に駆けるニダ!」
( `ハ´)「人間を食らいつくすアル!」
ズズズズズ
ξ゚⊿゚)ξ「!? 伏せてっ!」
i|li( <●><●>)i|il「伏せる必要はありませんよ」ヒュッ
ξ;゚⊿゚)ξ「!?」
<#ヽ`∀´>「な! 何者ニダ!」
(#`ハ´)「姫さま!」
( <●><●>)「私は当代魔王です。ツンさん。あなたはわかっていますよね?」
(;`ハ´)「ま、まま魔王さま!?」
ξ゚⊿゚)ξ「……どうしてここに」
( <●><●>)「魔王ですから。魔法くらい使えます」
ξ゚⊿゚)ξ「……」
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:12:57.21 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「あれだけ言っても、正直聞き入れてもらえるとは思いませんでしたが。
ここまで早るとは。私はあなたがもう一度直訴にくるとばかり」
ξ#゚⊿゚)ξ「こいつは魔王じゃない! 敵だっ! 攻撃!」
(;<●><●>)「えっ」
<#ヽ`∀´>「魔王さまの名を騙るとは……詐称は最低の罪ニダー!」
(;<●><●>)「ちょっ、」
(#r゚パ)r+「残酷爪裂きをくらえアル!」
(#r゚パ)r( <●><●>)「おっと」
(#r゚パ)r(<○><○> )「やめてください」
(;r゚パ)r「ぐっ!?」
<#ヽ`∀´>「何してるニダ!」
(;r゚パ)r「体が、動かないアル……」
<#ヽ`∀´>つ||ニニフ「シナーに何したニダ!」
( <○><○>)「やめてくださいと言っているでしょう」
<;ヽ゚∀゚>「ひっ!?」
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:25:32.56 ID:tSvbTPsh0
ξ;゚⊿゚)ξ「!?」
( <●><●>)「だから、魔王なんですから魔法くらい使えます。上級魔法でもなんでもね。
戦をしないからって、魔王が弱いわけありません」
ξ;゚⊿゚)ξ「う……」
( <●><●>)「人間の国を攻めるなと言ったでしょう。あまり勝手なことをしないでください。
先代時代はどうしていたか知りませんが、この行為は法に触れるのですよ」
ξ゚⊿゚)ξ「法?」
( <●><●>)「そうです。
もしこのままあなた達が人間の国を攻めたら、私は酷いことをしなければなりません」
ξ゚⊿゚)ξ「何をするつもり?」
( <●><●>)「あなた達を全員捕えて魔王城の地下牢に閉じ込めて、首謀者のあなたを殺します」
ξ゚⊿゚)ξ「!」
( <●><●>)「あなた達が人間を殺したら、あなた達を拷問にかけます。
あなた達が大地を奪ったら、あなた達が今住んでいる荒れ沼地から
残ったネズミ族もヒル族も追い出し、その土地を人間の国に渡します」
ξ;゚⊿゚)ξ「そんな!」
(#<●><●>)「そうしないとあなた達を守れない!」
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:35:01.54 ID:tSvbTPsh0
ξ゚⊿゚)ξ「でも、でも……! 私たちは!」
( <●><●>)「それとも今ここで私を倒して先に進みますか?」
ξ゚⊿゚)ξ「……」
( <●><●>)「人間は私よりも強い。あなた達はあの荒れ沼地でも生きていけるでしょう。
中央部から穀物を支給します。新しい水路も。ですから……」
ξ゚⊿゚)ξ「私たちは、あの土地に戻りたい……」
( <●><●>)「しかし」
ξ゚⊿゚)ξ「私はネズミ族の長の娘です。
だから、ここで魔王さまに逆らって殺されようとも
あの土地を取り戻しに行かなければなりません」
(;<●><●>)「!」
ξ ⊿ )ξ「私たちの氏族は確かに弱いかもしれないけれど。私たちの土地くらいは、守れる長でありたいから!」
ξ ⊿ )ξ「自警軍を捕えないでください! すべて私の責任です! 自警軍を作ったのも、この攻撃を指揮したのも……」
(;<●><●>)「待ってください、今ならまだ」
ξ;⊿;)ξつ+― 「魔王さまに刃を向けて殺そうとするのも私が!」
『ツーン! やめるんだおおお!!』
96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:36:59.44 ID:0T9VlKx1O
初めから読み直したんだけど
18年で2%ってことは、900年かかるってことじゃね?
魔王無能説浮上
100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:42:47.50 ID:tSvbTPsh0
>>96
最初先代魔王の統治を1000年にしていたので、その時のままになっていました
ミスです
脳内で10%くらいに置き換えておいてください
教えてくれてありがとう
104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:02:44.83 ID:tSvbTPsh0
ザザザッ
⊂二二二(;^ω^)二⊃「侵略なんて! 馬鹿な真似はしちゃいけないお!」
ξ;⊿;)ξつ+― 「ブーン……どうしてここに……」
( <●><●>)「ブーン? あなたは……沼地ヒルですか?」
(;^ω^)「おっ!? その冠は」
( <●><●>)「私は当代魔王です」
(;゚ω゚)「おおおっ! 失礼いたしまし……」
(;<●><●>)「いいんですいいんです!
それよりヒル族がこんな所に、干からびてしまいますよ!」
(ヽ´ω`)「お? そういえばさっきからだんだん気が遠k」
ξ;⊿;)ξ「いやあああ! ブーン!」
(;<●><●>)「回復魔法! 初級水魔法!」
107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:11:28.49 ID:tSvbTPsh0
(0゚^ω^)+「ありがとうございましたお!」ツヤツヤ
( <●><●>)「いいえ……しかしどうしてヒル族がこんな樹海に?」
( ^ω^)「僕は沼地ヒル族の長の息子で、ブーンといいますお。
ツンとは幼馴染で、今日ネズミ族の若者たちが人間の土地を奪いに行くと聞いて
慌てて追いかけてきたんですお」
( <●><●>)「なるほど。そしてあなたは攻撃に反対しているのですね」
(;^ω^)「そりゃそうですお! 人間は怖いし、火矢を射ってきますお。
ヒル族もネズミ族も火が苦手だし、樹海が燃えたら荒れ沼地が枯れますお」
ξ゚⊿゚)ξ「そんなもの、勇気でなんとかなるわ」
( ^ω^)「氏族の民に怪我はさせられないお」
( <○><○>)゛(平和的な人だ……!)ジーン
( ´ω`)「でも……実は、この攻撃は僕のせいでもあるんですお」
ξ;゚⊿゚)ξ「! ち、違っ!」
( <●><●>)「どういうことです?」
111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:18:52.07 ID:tSvbTPsh0
( ´ω`)「実は、僕たちが昔暮らしていた池が埋め立てられることになったようなんですお」
( <●><●>)「池? 300年前の大戦で人間の領土になった、あの大池ですか?」
( ´ω`)「そうですお。去年から樹海の向こうは干ばつで、池は干上がったらしいんですお。
それで、その池を埋めて、新しい農地にするらしくて。
これは友達のドラゴン族に聞いたから間違いないですお」
( <●><●>)「あの大池が干上がるとは……いえ、あの農地を維持するのに使ったんでしょうか」
( ´ω`)「農地に住む人間は増えていますお。300年前より、ずっとずっと多いですお」
ξ゚⊿゚)ξ「あの池を埋めてさらにはびこる前に、人間なんて追い払ってしまえばいい!」
( ^ω^)「ツン、でも、自警軍よりも人間の方が多いお」
ξ゚⊿゚)ξ「魔族の方が強いわ」
( ^ω^)「火矢を射かけてくるお。怖いお?」
ξ゚ -゚)ξ「怖くない。池を取り戻す。あそこは雪解けの湧水が出るの。
今は干上がっていても、埋め立てなければ100年後には……」
( ^ω^)「ツン、もう、いいんだお。」
113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:28:44.12 ID:tSvbTPsh0
ξ゚⊿゚)ξ「良くないっ!」
( ^ω^)「人間たちはこの樹海に棲む魔物が怖くて、荒れ沼地までは来れないお。
停戦協定もあるし……」
ξ゚⊿゚)ξ「樹海の向こう側は荒れ沼地よりも肥沃じゃないっ!」
( ^ω^)「住めば都だお。僕は、あの狭い沼地でネズミ族と共存している関係も悪くないと思うお」
ξ゚⊿゚)ξ「でも……」
( ^ω^)「魔王さま」
( <●><●>)「なんでしょう?」
( ^ω^)「僕を捕まえてくださいお」
ξ;゚⊿゚)ξ「!?」
114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:34:01.08 ID:tSvbTPsh0
( -ω-)「僕がツンに池が埋め立てられると話さなければ、彼女はこんな事をしませんでしたお。
自警軍は樹海からたまに出てくる人食い花を退治するための組織で」
ξ;゚⊿゚)ξ「ちが……私は、自分で決めて……」
( ^ω^)「僕が発起人ですお。ですから」
ξ;゚⊿゚)ξ「ブーン、だめ、それは!」
( <●><●>)「わかりました」
( ^ω^)「……ありがとうございますお」
( <●><●>)「それでは」
( <●><●>)「本日は樹海での人食い花退治の演習ご苦労」
( ^ω^)ξ゚⊿゚)ξ「へ?」
( <●><●>)「氏族の自警軍を訓練し、自らの土地を守る。素晴らしい心がけです。
私、当代魔王はその訓練に同行しました。
あなた達ならば、あの荒れ沼地と氏族を守れるでしょう」
117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:44:27.48 ID:tSvbTPsh0
( ^ω^)「荒れ沼地と氏族を……」
ξ゚⊿゚)ξ「ま、もれる?」
( <●><●>)「ええ、感謝します。あなた達魔族の氏族すべて、魔王の民ですから」
( <●><●>)「私の民を守ってくれて、ありがとう」
i|li( <●><●>)i|il ヒュッ
(;^ω^)「あ、魔王さま!」
ξ;゚⊿゚)ξ「行っちゃった……」
(;^ω^)「無罪放免、って事かお?」
118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:47:16.76 ID:tSvbTPsh0
<ヽ`∀´>「酷い目にあったニダ……」
( `ハ´)「姫さま、大丈夫アルか?」
ξ゚⊿゚)ξ「みんな」
<;ヽ`∀´>「魔王さまだったニカ?」
( `ハ´)「ホンモノアルな」
ξ゚⊿゚)ξ「……みんな!」
( `ハ´)<ヽ`∀´>「!」
ξ゚⊿゚)ξ「ごめんなさい……私、私たち、あの」
<ヽ`∀´>「姫さま」
( `ハ´)「今日は、帰るアルよ」
ξ゚⊿゚)ξ「え?」
120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:54:49.87 ID:tSvbTPsh0
<ヽ`∀´>「姫さまは良い姫さまニダ。ウリ達と、大地を守ろうとしてくれるニダ」
( `ハ´)「良い姫さまを守るのが我らの使命アルよ。
謀反人として処刑されるのは、大地を奪われるよりも恐ろしいアル」
<ヽ`∀´>「大地は永遠ニダ。池はまた掘れるニダ」
( `ハ´)「姫さまは死んだら戻ってこないアルからな」
ξ゚⊿゚)ξ「みんな……ありがとう、ごめん」
( ^ω^)「さ、ツン。帰るお。僕たちの大地に」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン……」
ξ゚ー゚)ξ「うん。帰りましょう」
|○><○>)゛「イイハナシダナー」コソコソ
124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:00:41.42 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「みんなちゃんと帰ったみたいですね」
( <●><●>)「私もお弁当を食べて帰りましょうか」
アギャアアアア!!
( <●><●>)「ん? この鳴き声は、人食い花?」
『うああああ! う、うわああああん!』
( <●><●>)「!」
i|li( <●><●>)i|il ヒュッ
*樹海最深部
(;><)「うわあぁぁあぁあ!!」
(*;ω; *)「うぁああん! うえええええん!」
128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:08:50.26 ID:tSvbTPsh0
アギャァアアア!!
(*;ω; *)「あうっ!?」 ベチャッ
(;><)「ちんぽっぽちゃん!? は、早く起きるんです!」
(*;ω; *)「い、いた……うわああん!」
i|li( <●><●>)i|il ヒュッ
(;><)「ひっ!?」
( <●><●>)「中級火炎魔法」
ギャアアアアアア!!
(;><)「え、たすかっ……?」
(*;ω; *)「うっ、うっ、いたいっぽ……」
( <●><●>)「小さいお嬢さん、足を見せなさい」
(*;ω; *)「ぽ?」
( <●><●>)「回復魔法」
(*;ωう *)「あれ……いたくない、っぽ」
130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:17:32.44 ID:tSvbTPsh0
( ><)「あ、あの、危ないところをありがとうございます、なんです」
( <●><●>)「どういたしまして。君たちはどうしてこんな所にいるのです?
氏族はどこの?」
( ><)「え……し、しぞく?」
( <●><●>)「わからないのですか?」
( ><)「よく、わかんないんです」
( <●><●>)「では、あなたは何の魔族ですか?」
(;><)「!? 僕は魔族じゃないんです! 人間なんです!」
(;<●><●>)「えっ? どうしてこの樹海に人間の子どもが」
アギャアアアアア!!
( <●><●>)「! 人食い花たちが血の臭いを嗅ぎ付けましたか。ここは危険ですね」
133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:22:57.04 ID:tSvbTPsh0
(;><)「ひ、ひとくいはなって、さっきの?」
( <●><●>)「あれは乾燥させてお茶にするとなかなか美味しいのですがね。
さ、捕まって。小さいお嬢さんも」
(*゚うω‘ *)「ぽ……?」
( ><)「どこか、にげられるんですか? どこに行くんですか?」
( <●><●>)「魔王城です」
( ><)「へ?」
i|li(;>)( <●><●>)(ω‘ *)i|il ヒュッ
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:24:47.39 ID:+oLyxPyZ0
人喰い花には言葉通じないのか魔王
139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:34:38.88 ID:3yPiu7Z+0
>>134
言葉通じる相手はお茶にしたくなくないかwww
>>139
人食い花など、料理やお茶にされている生き物は、魔物で、動物的な扱いです。喋れません。
貞子やツンやブーンは魔族なので、人間みたいなかんじ。
ちなみに氏族は日本で言う都道府県みたいなもので、長は知事みたいなものです。村長とかでもいいかも。
それを含めた上で魔族のトップが魔王です。
135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:27:52.04 ID:tSvbTPsh0
*魔王城
川;д川 ソワソワソワ
【+ 】ゞ゚)「貞子、落ち着いて」
川;д川「で、でも……停戦協定が破れるんじゃないかと思うと……」
( ・∀ ∀・)「「魔王さまが直々におでましになったんだ。きっと大丈夫だよ」」
【+ 】ゞ゚)「ああ、きっと。すぐ土産でも片手に持って……」
『ただいま戻りました』
川*д川「あっ!」
【+ 】ゞ゚)「……ほらな?」
( ・∀ ∀・)「「ハハハ。お土産ありますかねぇ?」」
(;><)つと( <●><●>)つと(*‘ω‘ *) タダイマ
川д川( ・∀ ∀・)【+ 】ゞ゚)「えっ」
138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:33:37.93 ID:8/W0xOFS0
スペック
>>138
キャラクラーのスペックはおいおい書いていきたいと思います
大体外見年齢は
(*‘ω‘ *)>( ><)>(10歳)>(15歳)>ξ゚⊿゚)ξ>( ^ω^)>(20歳)>( ・∀ ∀・)川д川>( <●><●>)>(30歳)>【+ 】ゞ;)
ってかんじで
143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:44:47.16 ID:xrUabrCpO
魔王様の年齢も聞きたい
>>143
見た目は20ちょっとです。実際はおいおい
145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:58:11.29 ID:tPFXJc1q0
支援ついでに絵描いた

お目汚し失礼
>>145
うっひょう!ありがとう!
153:>>152本当だ逆だ ごめんなさい:2010/09/25(土) 21:10:20.76 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「いやぁ疲れました。お昼も食べていないんですよ。
すみませんけどお茶をいただけますか。この子たちの分も」
川;д川「あの、魔王さま」
( <●><●>)「なんでしょう」
川;д川「隠し子ですか?」
(;<●><●>)「ち、ちがいますよ! 拾ったんです!」
【+ 】ゞ゚)「地獄犬や毒猫の子じゃあるまいし。子どもが落ちているわけないでしょう」
(;・∀ ∀・)「「魔王さまが、ゆ、誘拐だなんて……」」
(;<●><●>)「ちがいます! 誤解です!」
(;><)「ま、魔族なんです……! おじさん、何でこんな所!」
←( <○><○>)―(オジサン)―「ある程度若くないことはわかってますが……
実際言われると破壊力がすさまじいです」
←【+ 】ゞ )―(トバッチリ)―「魔王さまはまだお若いですよ……
私なんかよりも全然……ハハハ……」
159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:20:17.57 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「あれ、もしかして、君は私を人間だと思っているんですか」
(;><)「ま、魔族じゃない人は人間なんです!」
( <●><●>)「私は魔族です」
(;><)「うそです! だってあの女の人みたいにすけてないし!」
川д川「あら、油断するとすぐに……」
(;><)「あの男の人みたいに体が2人分じゃないし!」
( ・∀ ∀・)「「正しくは1.5人分って感じだけどね」」
(;><)「あのオジサンみたいに羽も牙もないし、耳もとんがってないんです!」
←【+; 】ゞ )―(オジサン)―「ああ……もうだめだ……逆になにも感じなくなってきた」
( <●><●>)「それは私が上級魔族だからですよ」
( ><)「?」
( <●><●>)「私は当代魔王。この魔王城の主です」
161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:26:45.28 ID:tSvbTPsh0
(;><)「ま、まおう!?」
(*‘ω‘ *)「ぽっ!」クイクイ
( <●><●>)「ん? なんですか?」
(*‘ω‘ *)「ちんぽっぽ。5つ」
( <●><●>)「ふふ、よろしく」
(*‘ω‘ *)「っぽ!」
( <●><●>)「君は?」
(;><)「!? 魔族に名前をしられたら、すりかわられちゃうんです!」
( <●><●>)「それは変身スライムですね。魔物ですよ。ここにはいませんから」
( ><)「……う、えと、ビロードです……8歳なんです……」
167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:36:10.66 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「ふむ。それで、あなた達はどうしてあんな樹海の中に?」
(。><)「……う……っ」
( <●><●>)「ん?」
(。つ<)「うぇっ、ぐすっ!」
(;<●><●>)「!? ど、どうしたんですか!」
( ・∀ ∀・)「「あーあー。魔王さま。泣かしたー」」
(;<●><●>)「えええっ!」
(。つと)「うっ、うえぇっ、ふっ、」
(*うω; *)「う、い、うぇえええん!」
(;<●><●>)「あーっこっちも! 誰かー! ホットミルクとお菓子持ってきてくださーい!」
川;д川「食堂にお持ちします」
162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:26:48.17 ID:+oLyxPyZ0 にしても奇形モララー選ぶとは、作者センスいいな。俺だったら普通にモララー選んでた。魔王もロマで。
163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:28:02.13 ID:ArdKraB50 奇形モララーって名前になったのか?
168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:41:33.89 ID:ArdKraB50
ググってもでねーよ
169:>>168 http://riceballman.fc2web.com/AA-Illust/Data/KikeiMorara-.html:2010/09/25(土) 21:43:51.08 ID:tSvbTPsh0
*食堂
(。つ<)「ううっ……」ポリポリ
○と
(*;ω; *)「ぽっぽ……」チビチビ
つc旦と
(;<●><●>)「ふぅ」
( ><)「さっきは、ごめんなさいなんです……
もうお兄ちゃんなのに、泣いちゃって恥ずかしいんです」
( <●><●>)「仕方ありませんよ。急に魔族の中に連れてこられて不安でしたね」
( ><)「それもあるけど……僕とちんぽっぽちゃん、もう帰れないんです」
( <●><●>)「え?」
( ><)「僕たち、あの魔物の森の近くの村にすんでるんです。
村はすっごくびんぼーなんです」
( <●><●>)「そういえば、あの辺りは近頃干ばつだとか」
171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:53:03.10 ID:tSvbTPsh0
( ><)「雨が、ふらないんです。お水もごはんもないんです。
村では、仕方のない人から魔物の森に行くって決まりだから……」
( <●><●>)「仕方のない人って、君たちはまだ若いですし、元気そうですし」
(。><)「……お父さんとお母さんは、ラドンねつにかかって、死にました」
( <●><●>)「ラドン熱!? あの伝染病は薬が見つかって、もう死ぬような病気では……」
(。つと)「おくすりを買うお金がなかったんです! 僕たちが、僕たちのごはんを買ったから!」
(;<●><●>)「!」
(*;ωう *)「ぽっぽ、わるいこ?」
(。><)「ちんぽっぽちゃん……」ギュウ
( <●><●>)「なるほど。村で育てる余裕もなかったのですか。しかし酷いですね」
( ><)「それに、もしかしたら僕とちんぽっぽちゃんもラドンねつにかかっているかもしれないって」
( <●><●>)「失礼、御両親が亡くなったのは、いつ?」
( ><)「1週間前です」
( <●><●>)「それなら多分もう大丈夫でしょう。よかった。
子どもは潜伏期間が短いんです。その分治療が難しくて」
173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:03:48.71 ID:tSvbTPsh0
( ><)「でも、村にはもどれないんです」
( <●><●>)「どうして?」
( ><)「村はびんぼーですし、そうじゃなくっても、村に身寄りがないんです。
うちは移民なんです……」
( <●><●>)「……」
( ><)「あの森にもどされるのはこわいんです……でも、行く所がないんです……」
(*;ω; *)「ぽっぽ……おうち、かえりたいぽ……」
( ><)「おうち、ないんです……」
( <●><●>)「……」
川д川「あ、魔王さま、どちらへ?」
i|li( <●><●>)i|il「ちょっと出かけてきます」ヒュッ
川;д川「魔王さま!?」
178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:14:46.84 ID:tSvbTPsh0
*東の大池あと
i|li( <●><●>)i|il ヒュッ
( <●><●>)「本当に枯れていますね……」
( <●><●>)「最上級、水魔法」
ザアアアアアアア!!
( <●><●>)「人間の王国は、この農地に支援をしないのでしょうか……」
ザアアアアアアア!!
( <●><●>)「最上級樹木魔法」
メキメキメキ
( <●><●>)「人間が森を開墾して、貯水できなくなってしまったんですね」
( <●><●>)「村の方にも、雨が降るといいですね」
i|li( <●><●>)i|il ヒュッ
181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:23:22.67 ID:tSvbTPsh0
*魔王城
i|li( <●><●>)i|il ヒュッ
川д川「あ、もう帰ってらした」
( <●><●>)「ただいま。子どもたちは?」
川д川「よっぽどお腹がすいていたみたいですよ。クッキーもおかわりしてます」
( <●><●>)「夕飯は何か、子どもが好きそうなもので。
あの、魔物のツメとかが見えないようにしてくれませんか」
川д川「はい。ではロプロス肉のオムライスにいたしましょう」
( <●><●>)「ありがとう」
川ー川「旗も立てておきますね」
( <●><●>)「あなたはとても優秀な召使いさんです」
川д川「光栄です。魔王さま」
185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:29:29.91 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「ビロード、ちんぽっぽ」
(;><)「! はい、なんです」
( <●><●>)「あなた達は行くところが無いと言いましたね」
(*‘ω‘ *)「ぽ……」
( <●><●>)「覚悟はできているんですか」
( ><)「仕方がないんです。死んでも仕方がないから、森に行かされたんです」
( <●><●>)「そうですか。それでは仕方がありません」
( ><)「はい、なんです」
( <●><●>)「今日から私があなた達のお父さんです」
189:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:39:54.83 ID:tSvbTPsh0
( ><)「え!?」
(*‘ω‘ *)「ぽ?」
( <●><●>)「あなた達は私の子どもになりなさい。ここはあなた達のお家です」
(;><)「ええ!? でも、でもここは魔王のおしろで、魔王……」
( <●><●>)「魔王の息子は嫌ですか?」
( ><)「……魔族は、こわいんです。でも、魔王さんはこわくない、んです」
(*‘ω‘ *)「? おうち?」
( <●><●>)「大きくなるまでの間だけでも構いません。ここで私を手伝いなさい。
一緒にご飯を食べなさい。大きなベッドで眠りなさい」
(。><)「魔王さん、ありがとうなんです……」
(*‘ω‘ *)「? ありがとっぽ!」
( <●><●>)「もうすぐ晩餐です。お腹、まだ入りますか?」
(*><)「もちろんなんです!」
192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:47:21.71 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「それではみなさん、手を合わせて」
( ><)(*‘ω‘ *)
人 人
イタダキマース
川д川( ・∀ ∀・)【+ 】ゞ゚)
人 人 人
(*><)「おいしいんです! ごはんがあったかいんです!」
(*‘ω‘ *)「ぽ……スープにぐがはいってるっぽ……」
川*д川「ふふ、おかわりありますからね」
( <●><●>)「何故私のオムライスにも旗が立っているのですか」
川д川「魔王さま万歳オムライスです。旗は魔王軍の旗ですよ」
( <●><●>)「……美味しいですね」
196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:52:03.67 ID:tSvbTPsh0
【+ 】ゞ゚)「ところで魔王さま。今日はほとんど執務室にいらっしゃいませんでしたね」
(;<●><●>)「あ!」
【+ 】ゞ゚)「また明日から処理していただきませんと。
私のところで書類が止まって部屋が埋まります」
(;<●><●>)「うう、今晩この子たちが眠ったら、やります!」
( ・∀ ∀・)「「今日は僕手が空いたので、久しぶりに庭の手入れをしましたよ」」
( <●><●>)「北の湖の条約の手紙は?」
( ・∀ ∀・)「「人間の国が断るそうです。魔族の内地は移民がいないそうで。
東の運河の設計図は机の上に出しておきましたよ」」
( <●><●>)「ありがとう」
( ><)「ちんぽっぽちゃん」
(*‘ω‘ *)「ぽ?」
( ><)「魔族って、ぜんぜんこわくないんです」
(*^ω^ *)「ぽっぽ!」
( <●><●>)魔王さまが養子をとるようです 1話 おわり
211:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:10:06.60 ID:+oLyxPyZ0
乙さん!
ワカッテマスを魔王にした理由を聞いてみたかったりすr
249:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 09:31:26.70 ID:dP2tTmb30
おはようございます
酉をつけ忘れて信憑性のない>>1です
残ってるーありがとうございます
出かける前に少しだけ投下して、夕方また来ます
落ちてたらその時はその時
>>211
ワカッテマスを魔王にしたのは、兄妹と3人一組のAAを使いたかったからです
ロマネスクだとちょっと年上すぎ、魔王っぽすぎて
あとワカッテマスって新米お父さん的な雰囲気な気がします
231:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 03:00:49.04 ID:q7GVrImT0
チラ裏から申し訳ないが支援絵

>>231
あわわわわありがとう!
247:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 09:03:23.62 ID:pVjFiHttO
ケータイからのイラストうpはどうやればいいですか?( ;ω;)
248:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 09:25:40.44 ID:CFMN4mQfO
イメピタ使えばいいよ
283:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 11:32:46.41 ID:pVjFiHttO
>>248
ありがとうございます(*´ω`*)
仕事中なのでこれが限度です( ><)

251:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 09:35:41.86 ID:dP2tTmb30
*魔王城
( <●><●>)φ,,カリカリカリ
|><) ソロッ
(*‘ω‘ *)「ぽっぽ!」
( <●><●>)「ん?」
(;><)「ち、ちんぽっぽちゃん!」
( <●><●>)「なんだ、もう起きたんですか。おはようございます」
( ><)「おはようございます!」
(*‘ω‘ *)「おはぽ?」
( <●><●>)「よく眠れましたか?」
(*><)「あんな大きくってフカフカしたベッド、はじめてだったんです!」
(*‘ω‘ *)「おふろと、ぱじゃま、かしてくれたっぽ」
( <●><●>)「よかった」
253:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 09:43:42.33 ID:dP2tTmb30
( ><)「あの、それで……僕たちの昨日来ていたふく、ないんです」
( <●><●>)「昨日来ていた服はあちこち擦り切れていましたから。
今日は貞子と服を作りに行っていらっしゃい」
(;><)「え?」
( <●><●>)「心配しなくても、朝ご飯のあとに私が取り次ぎます」
(*‘ω‘ *)「ぽ? おさがりもらいに行くぽ」
( <●><●>)「お下がりではない新しいお洋服ですよ。
私の方針としてはあまり贅沢させてはあげられませんが」
( ><)「僕たち、そんなにお金かけてくれなくてもだいじょうぶなんです!
昨日のふく、まだきられるんです!」
(*‘ω‘ *)「ぽ……もうきついっぽ」
(;><)「ちんぽっぽちゃんシーッ!」
256:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 09:49:08.91 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「遠慮しなくてもよろしい。まあ私の服を見れば分かると思いますが
買ってあげる服は平民用もいいところですよ」
(;><)「あう」
( ><)(たしかに、昨日はカッコイイふくだったけど、今日はシャツがしわしわなんです)
( <●><●>)「それではこの書類が片付いたら朝ご飯を食べましょうね」
(*‘ω‘ *)「あさもごはんたべられるぽ!?」
( <●><●>)「不憫な子ですね。さあできました。行きましょう」
(*ノ‘ω‘ *)ノ「ぽっぽ!」
( ><)「僕も!」
( <●><●>)「沢山食べなさい。あなた達は痩せすぎです」
257:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 09:54:53.26 ID:dP2tTmb30
*食堂
川д川「卵はどういたしましょう?」
( <●><●>)「オムレツでお願いします」
川д川「半熟に、ですね」
( <●><●>)「あなた達は?」
( ><)「たまごはごちそうだから、ゆでて4つに切って、1人1切れなんです」
(*‘ω‘ *)「おむれって何だぽ?」
:;( <○><○>);:「オムレツ! 今日はオムレツを食べなさい!
明日は目玉焼きも食べてみましょうね!」
川;д;川「ううっ、チーズも入れてあげます……!」
( ・∀ ∀・)「「僕は堅めの目玉焼きちゃん!」」
【+ 】ゞ゚)「スクランブルで」
259:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:00:33.81 ID:dP2tTmb30
(*><)「うわああ! おいしいんです! ふわふわしてるんです!」
(*‘ω‘ *)「パン、あったかいぽ!」
( <●><●>)「野菜も食べなさい」
( ><)「このおにく、なんですか?」
( <●><●>)「ベヒモスのベーコンです」
( ><)「?」
( <●><●>)「……大きくなったら詳しく教えてあげますよ」
( ><)「はいなんです!」
( <●><●>)「貞子、今日は手が空いていますか?」
川д川「西塔の掃除がありますが、後にしろとおっしゃるならそういたします」
( <●><●>)「この子たちの服を買いに城下へ連れて行ってあげてくれませんか?」
川д川「かしこまりました魔王さま」
261:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:07:21.48 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「ごちそうさま。私は仕事ですから、貞子の言うことを良く聞くんですよ」
( ><)「はいなんです……」
( <●><●>)「そう怖がらなくていいんです。そうだ、このペンダントをかけて行きなさい」
( ><)「? きらきらしてるんです!」
( <●><●>)「魔王の紋章です。
もしはぐれたり、困ったことがあったら、これを道行く人に見せて助けてもらいなさい」
(*‘ω‘ *)「ぽぽも! ぽぽも!」
(;><)「ちんぽっぽちゃんなくすからダメです!」
_,
(*‘ω‘ *)「ぽっぽー!」チェッ
( <●><●>)「行き道だけ昨日の服を着て、帰りは買った服で帰ってきなさい。
戻ったら執務室に見せに来てくださいね」
( ><)「はいなんです、魔王さん」
(*‘ω‘ *)「いってくるぽ!」
263:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:15:41.31 ID:dP2tTmb30
*城門
川д川「さ、行きましょうか」
ギギギギー
(;><)「わ、魔族がいっぱいなんです……」
(;‘ω‘ *)「ぽ」
川д川「怖くないわ。ここは中部ですし城下の人はある程度上級魔族が多いですから」
( ><)「じょーきゅーまぞく?」
川д川「教養があるってことね。私やキケイさんは中級魔族。オサムさんは上級魔族ね」
( ><)「魔王さんは?」
川д川「歴代魔王さまは決まって最上級魔族。下級魔族出身でもそういう扱いになるの」
(*‘ω‘ *)「とくべつぽ?」
川ー川「そうね。だから怖がらなくても大丈夫よ。あなた達は魔王さまの御子なんですから」
( ><)「あらためて考えるとすごいんです……」
265:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:19:54.28 ID:dP2tTmb30
(*‘ω‘ *)「おうさまの子ども?」
川д川「そうよ」
(*‘ω‘ *)「おひめさま!」
川ー川「そうね、小さなお姫さま。服は今までお兄ちゃんのお下がりばかりだったのかしら」
( ><)「僕が隣のお兄ちゃんからお下がりもらって
ちんぽっぽちゃんがまたそのお下がりなんです!」
川д川「あらあら……じゃあ可愛い服を買いましょう。このお店ね」
( ><)「わぁ」
(*‘ω‘ *)「きらきらしてるぽー」
267:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:21:44.03 ID:dP2tTmb30
*服屋
川д川「こんにちは」
|゚ノ ^∀^)「まあ、魔王城の召使いさん! いらっしゃいませ!」
川д川「この子たちにお洋服を」
( ><)(*‘ω‘ *) ヒョコッ
|゚ノ ^∀^)「アレアレ? 新しい召使いさんですの? お可愛らしいわ!」
川ー川「魔王さまのご子息とご息女ですわ」
|゚ノ;^∀^)「エッ! あ、ご無礼を! そのようなお話を耳にしていませんでしたの!」ペコッ
(;><)「あ、あう……」
川д川「フフ……お洋服をお願いします。あ、この子たちも質素なものをとお言いつけです」
|゚ノ ^∀^)「あらまぁ。当代の魔王さまも質素なお方。今日も白いシャツですの?」
川д川「ええ。それが魔王さまの良いところです。お食事も質素でいらして」
(;><)(十分ごちそうなんです……)
268:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:27:20.84 ID:dP2tTmb30
川д川「その分復興の財源に充てていらっしゃいますから、ご立派です」
|゚ノ ^∀^)「そうですわね」
川д川「王子さま、どんな服にいたしましょう?」
( ><)「?」キョロキョロ
(;><)「!? ぼ、僕はビロードなんです! そんなのこわいんです!」
川д川「ではビロードさま」
(;><)「わ、あう、えっと……魔王さんと、おんなじのでいいです!」
川д川「白いシャツですか?」
( ><)「そうなんです……」
( ><)(白いシャツは『しっそ』なんです。きっとお金がかからないんです)
269:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:32:02.62 ID:dP2tTmb30
川ー川「ではズボンはきちんと丈夫なものを。お色は?」
( ><)「えっと、これ、は高いんです! じゃ、これ……」
川д川「かしこまりました。……すみません、これとこれと、これも。
あと子ども用の白いシャツを10枚」
(;><)「あ、それたかいんです! ……それに、10枚も!?」
川д川「換えは多い方がいいですわ」
(*‘ω‘ *)「ぽぽも! しろいしゃつ!」
川д川「お姫さまなんですから、せめてワンピースになさいませ」
(*‘ω‘ *)「ぽ、まっしろ、きれいぽ!」
川д川「あとは、どの色になさいます?」
(*‘ω‘ *)「これぽ!」
川д川「みかん色と桃色ですね」
( ><)「ありがとうなんです!」
川д川「いいえ。あの、ここで着替えていきますわ」
|゚ノ ^∀^)「どうぞこちらへ。お会計はお城の方に出させていただきますね」
271:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:40:03.17 ID:dP2tTmb30
( ><)「きれたんです」
川д川「サイズはどうですか?」
( ><)「少しだけ大きいけど、大丈夫なんです!」
(*‘ω‘ *)「っぽ!」
川д川「お似合いです。パジャマも買っておきましたよ。
いつまでもお城にあった昔の召使いの古着は着せられません」
( ><)「僕たちにはあれでもよかったのに、もうしわけないんです……」
|゚ノ ^∀^)「残ったお洋服はお城にお届けしましょうか?」
川д川「おねがいします」
|゚ノ ^∀^)「それからこれをどうぞ」
川д川「?」
273:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:44:56.81 ID:dP2tTmb30
|゚ノ ^∀^)「最上級の生地が入りましたの。仕立ては白いシャツですけれど」
川д川「ありがとうございます。きっとお喜びになります」
|゚ノ ^∀^)「そのシャツでもまだまだ質素すぎるような魔王さまですわ」
川ー川「はい。それでは、ありがとう服屋さん」
( ><)「ありがとうなんです!」
(*‘ω‘ *)「ありがとぽ!」
|゚ノ ^∀^)「またいらしてくださいませ、王子さまにお姫さま」
(;><)「その呼び方はいやなんです!」
300:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 15:04:12.79 ID:YPbJDKLtO
>>273
( ><)「ありがとうなんです!」
(*‘ω‘ *)「ありがとぽ!」

ビロードに口があるので注意
339:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 18:52:28.43 ID:dP2tTmb30
*大通り
(*‘ω‘ *)「あしがスースーするぽ!」
( ><)「ちんぽっぽちゃん転んじゃだめなんですよ」
(*‘ω‘ *)「ぽ!」
川д川「お姫さまはもう少し静かに歩かれませ」
(*‘ω‘ *)「ぽー? こうっぽ?」シズシズ
川д川「そうです。魔王さまはお構いしないでしょうが、お行儀は少しずつ覚えましょうね」
( ><)「むつかしいんですか?」
川д川「簡単です。魔王さまご自身がややこしいお行儀を使いませんから」
( ><)「ややこしい?」
川д川「昔は『魔王さまに話しかけるときは国家を歌いきってから』なんてお行儀もあったんですよ」
(*‘ω‘ *)「へんなのだっぽ」
川д川「そうですね」
346:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 18:58:21.86 ID:dP2tTmb30
( ><)「だいぶこんできたんです」
川д川「市場が出たんですね。はぐれないように手をつなぎましょう」
(*ノ‘ω‘ *)ノ「ぽっ!」
( ><)「もうお兄ちゃんなのに……」
川д川「城下の活気はすごいんですから、仕方ありませんわ」
( ><)「いろんなものが売ってるんです」
川д川「今度またお買い物に来ましょうね」
(*‘ω‘ *)「たのしみぽ」
( ><)「僕たちの村で、見たことないものばっかりです」
川д川(人間の村では魔物の肉なんて売ってないですもんね)
349:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:04:15.98 ID:dP2tTmb30
( ><)「ふわー」キョロキョロ
(*‘ω‘ *)「すごいぽ! おまつりみたいだっぽ!」キョロキョロ
川д川「あらあら、足元にお気をつけてくださいね」
(=゚д゚)「おい」ニヤニヤ
<゚Д゚=>「へへっ、わかってるって」ニヤニヤ
(*><)「は、はいなんです!」
(*‘ω‘ *)「ぽっぽ~」
(*‘ω(=゚д゚) ドンッ グシャッ
_,、
(=゚д゚)「あぁ~? なんだガキ! おい、お前がぶつかったせいで、見ろよ!」
<゚Д゚=>「うっはーおろしたてのシャツに、偶然持っていた卵が割れちまってぐしょぐしょだぜ!
ちなみにシャツも卵も最高級品で高そうだな―!」
352:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:09:27.96 ID:dP2tTmb30
(=゚д゚)「最高級の生地なんだぜぇー? どうしてくれんだガキ!」
(;‘ω‘ *)「ぽ……ごめんなさ……」
_,、
<゚Д゚=#>「あ゛!?」
(*;ω; *) ビクッ
川д川「おやめください!」
(=゚д゚)「ほぉ? じゃあかわりにお姉ちゃんが叱られてくれんのか!?」
<゚Д゚=*>「ひゃひゃひゃ! そりゃいいなぁ! クリーニング代払えるか?」
(*=゚д゚)「何なら体で払ってくれてもいいんだぜ!」
川д川「そのような下賤な言葉をよくも口にできますね。
そちらからぶつかってこられたのでしょう。私はしっかり見ておりました」
357:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:17:11.72 ID:dP2tTmb30
<゚Д゚=>「威勢のいい姉ちゃんだなぁ! まあいつまで持つか」
(=゚д゚)「こっちにこいっ!」
川;д川「きゃ……」
(;><)「あ、召使いさん!」
(*;ω; *)「やめてぽ……」
(*=゚д゚)「へっへっへ。せめてクリーニング代くらいは払ってもらわねーとなぁ!」
川д川「あなたがご自分で汚されたのでしょう」
<゚Д゚=>「見たとこ中級魔族だが、俺たちゃ上級魔族のタイガー族だぜぇ?
かなわないんなら大人しくしてな!」
(*=゚д゚)「まぁまずは脱げや」
川д川「いい加減にしてくださいませ」
<゚Д゚=>「あん?」
361:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:22:18.89 ID:dP2tTmb30
(=゚д゚)「おい、中級が何言って」
川゚д川「呪います」
(;= д )「がっ!?」
<゚Д゚=;>「お、おい!?」
川д川「ビロードさま、ぽっぽさま。ご心配おかけしましたね。もう大丈夫」
(;><)「あ、あ、召使いさんうしろ!」
<゚Д゚=#>「トラギコに何しやがったこのアマ!」
川゚д川「呪います」
< Д =;>「ぐぁ!」
(;= д )「く、くる、し……」ゼェゼェ
365:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:28:44.90 ID:dP2tTmb30
川ー川「力量差も分からぬ餓鬼に手を上げるのは辛いものです」
川д川「上級魔族でも三流のガキと、中級魔族の鍛錬した古老。
敵わないのはどちらでしょうね?」
(;><)「こ、ころしちゃったんですか!?」
川д川「いいえ。明日になれば回復する程度の呪いですよ。お気になさらず」
(*;ω; *)「ぽ……ぽっぽがわるいこ……ごめんなさい、ぽ」
川д川「大丈夫ですよ」ギュウ
(*゚うω‘ *)「うぅ」
(;=゚д゚)「ま、まて……てめぇら、」
<゚Д゚=;>「おぼえてやが、れよ!」
(;><)「ひぇっ!」
( ><) キラン
(;=゚д゚)「んっ? まさか、そのペンダント……」
368:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:33:28.93 ID:dP2tTmb30
川д川「さあ参りましょう、城下の下賤をお目にかけた失礼をお許しくださいませ。
普段はこのようなことはまかり通りませんわ」
( ><)「は、はい……おうちに帰るんです……」
(*‘ω‘ *)「ぽぽも!」
川д川「ええ、帰りましょうね」
川ー川「『魔王城』に」
(;=゚д゚)「ま、魔王さまのペンダントだ!」
<゚Д゚=;>「な、ななななっ!? 当代魔王さまは独身のはずじゃ……」
(;=゚д゚)「どういうことだ、ちくしょう! あの女も!」
<゚Д゚=;>「苦しい……た、たすけて」
爪゚ー゚)「見てよーあいつら」
爪゚∀゚)「だっせwwwww」
爪゚A゚)「大道芸?」
(;= д )< Д =;>「「ちっくしょー!」」
373:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:41:36.22 ID:dP2tTmb30
*魔王城
(ヽ<◎><○>)φ,,,ガリガリガリガリガリ
( ・∀ ∀・)「「いつにも増してハイペースですね魔王さま」」
(ヽ<◎><○>)φ,「午前の分を早く終わらせて、お昼御飯は子どもたちと食べます」
【+ 】ゞ゚)「大変結構ですね」
( <●><●>)「なぜオサムがここに」
【+ 】ゞ゚)「魔王さまが処理なさっているのは私が昨日仕上げた書類ですから。
今日は休暇をいただいております」
( <●><●>)「休めるときに精々休んでおくがいいでしょう」
【+ 】ゞ゚)「魔王っぽい言い回しですね」
( <●><●>)φ,,,「ふん。これからは前よりもっと手早く処理してやるんですから」カリカリ
【+ 】ゞ゚)(養子をとったのは、ひょっとすると魔王さまにとっても良いことかもしれないな)
382:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:57:16.01 ID:dP2tTmb30
川д川「魔王さま、ただいま戻りました」
( <●><●>)「おや、おかえりなさい」
( ><)「魔王さん! お洋服買ってもらったんです!」
(*‘ω‘ *)「ぽぽも!」
( <●><●>)「いいですね」
(*><)「ありがとうなんです!」
(*‘ω‘ *)「ありがとぽー」
( <●><●>)「どういたしまして。お礼が言える子どもはよいこですね」
(*‘ω‘ *)「ぽぽも! ぽぽもいいこ!」
( <●><●>)φ,,,「……っと終わり! 午前中はもう仕事しません! しないったら、しない!」ガリガリガリッ
( ・∀ ∀・)「「魔王さま第二形態って感じですねぇ」」
386:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:06:38.62 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「やる気に満ち溢れています。この子たちにも勉強をさせなければいけませんし」
( ><)「べんきょう?」
( <●><●>)「学校に通っていませんでしたか?」
(*‘ω‘ *)「がっこーないぽ」
( <●><●>)「え?」
( ><)「中部にしか、学び舎はないんです! お金持ちのキゾクのいくところなんです!」
( <●><●>)「……今日は天気がいいですから、中庭で本を読んであげましょうね」
(*‘ω‘ *)「ぽ? おはなししてくれるぽ!?」
( <●><●>)「ええ。中庭もまわりましょう」
388:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:12:01.97 ID:dP2tTmb30
( ・∀ ∀・)「「中庭には昨日僕が植物族のマンドラゴラたちを植え替えたので
引っこ抜かないようにしてくださいね」」
(*‘ω‘ *)「?」ゴソゴソ
(*‘ω‘ *)ノ ( ∵)「これっぽ?」ゴェエエエエエエエ
(;・∀ ∀・)「「うおおお嬢さまぁあああ!?」」
(*‘ω‘ *)「ぽ……ごめんなさいぽ?」
( <●><●>)「何で引っこ抜いたんですか?」
(*‘ω‘ *)「ぽっぽのごはん!」
( <●><●>)「……ちゃんと1日3回食べられます」
(;‘ω‘ *)「ぽ!?」
( <●><●>)「ちょっと待って。ポケットの中身全部出してごらんなさい」
(*‘ω‘ *)「ぽっぽ」
394:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:17:13.35 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「マンドラゴラが2人。昨日のオムライスの旗。朝食のパンの欠片。
薬草。なんかちょっと綺麗な石。人食い花の根っこ。あと砂」
(*‘ω‘ *)「たからものっぽ!」
( <●><●>)「……宝箱をあげましょう。倉庫に大量に余っていますから」
(*‘ω‘ *)「ぽ!」
( <●><●>)「そこにしまっておきましょう。なくさないように」
(*^ω^ *)「ぽっぽ!」
( <●><●>)「でも朝食のパンは捨てます」
(;‘ω‘ *)「なんでだっぽ!」
( <●><●>)「それにしても……」
( ∵)( ∴) ゴェゴェ
( <●><●>)「よくマンドラゴラを引っこ抜いて、無事で」
(*‘ω‘ *)「ぽ?」
395:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:18:30.79 ID:rBj0YJ6RP
マンドラゴラの声は聴くと死にます
396:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:19:13.11 ID:NKxfAo0v0
>>395mjk
マンドラゴラKOEEEE
399:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:22:38.06 ID:NmnfYVGQ0
実際する植物ですが、悲鳴なんてあげませんよ。
マンドラゴラ(別名マンドレイク)
ナス科、マンドラゴラ属の植物。
根が人の形に似ているため、昔は魔術に用いられた。
根は麻薬効果を持ち、古くは鎮痛薬、鎮静剤、寫下薬として
使用されたが、毒性が強く、幻覚、幻聴、嘔吐、瞳孔拡大を伴い、
場合によっては死に至るため現在薬用にされることはほとんどない。
(伝説のマンドラゴラの叫びはこの幻聴を指すと思われる)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1046085865
402:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:24:31.10 ID:rBj0YJ6RP
>>399
いや、うん。そうですね。
403:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:26:01.80 ID:dP2tTmb30
( ・∀ ∀・)「「上級魔族の才能あったりして」」
( <●><●>)「こらキケイ」
( ・∀ ∀・)「「やだな、ジョークですよ。キケイジョーク」」
( <●><●>)「まったく……あなた達は中庭にもどりますか?」
( ∵)゛( ∴)゛ コクコク
( <●><●>)「一緒に行きましょう」
川д川「あ、魔王さま! お昼はどうなさいますか?」
( <●><●>)「ええと、食堂で摂りますから、何か軽いものを」
川*д川「は、はい!」
409:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:35:00.00 ID:dP2tTmb30
*中庭
( <●><●>)「……どんどん歩いて行くと地獄犬に出あいました」
( <●><●>)『へっへっへ、食いモンにさえありつけるなら、どんなサタンも噛みちぎってやるぜ』
( ><)「こわいんです」
( <●><●>)「……しばらく行くとロプロスに出あいました」
( <●><●>)『ギャッギャッギャ、俺様は血さえ啜れりゃあいいのさ。サタン島まで連れてきな』
( ><)「こっちもこわいんです」
( <●><●>)「何ですかこの本は」
(*-ω- *) クークー
( ∵)( ∴) ゴエゴェ?
( <●><●>)「絵本はだめですね。せめて古代史や神話にしましょう」
( ><)「しんわ?」
( <●><●>)「昔々、あるところに1人の勇者がおりました」
413:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:41:27.43 ID:dP2tTmb30
( ><)「勇者の話なら知ってるんです!」
( <●><●>)「彼は1人で魔族の国にやってきたのです。
沢山の魔族を殺して、どうにか魔王城までやってきました」
( ><)「『とうばつ』なんです」
( <●><●>)「……そして、ぼろぼろになりながら魔王を暗殺しました」
( ><)「『めでたしめでたし』」
( <●><●>)「そうはいきません」
( ><)「えっ?」
( <●><●>)「勇者は瀕死で人間の国に帰ろうとしました。
しかし、魔王城を一歩でると、そこには怒り狂った魔王軍の精鋭たちが」
(;><)「ひぃっ!」
( <●><●>)「勇者は必死でした。沢山殺しました。魔族の剣と魔法で沢山魔族が死にました」
417:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:46:26.43 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「そして勇者は死にました」
( ><)「えっ、お城に戻ってお姫さまとけっこんするんじゃ……」
( <●><●>)「それはおとぎ話です。普通、魔族は人間の肉を食べません。
しかし、魔王を殺された魔族は怒っていたので
勇者の体を噛みちぎり、喰らってしまいました」
(;><)「うわ、うわあああ!」
( <●><●>)「勇者は欠片も残らず、血の染みだけ残して消え去りました。
魔族の怒りは収まりません。とうとう魔族同士で戦い始めました」
(;><)「どうしてですか! 仲間なんでしょ!?」
( <●><●>)「もう目の前のすべてが敵に見えてしまったんでしょう。
魔王城の周りは魔族の死体でいっぱいになりました」
( ><)「……かなしいんです」
( <●><●>)「ある日、新しい魔王がやってきました」
( ><)「前の魔王さんの子どもですか?」
( <●><●>)「いいえ。魔王は突然決まるものなのです。そのとき一番強いものが魔王になるのです」
420:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:51:35.99 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「前の魔王は仕事をしないで、あっちに行っては戦争して土地をとりあげ。
こっちに行っては人間を殺して脅かす魔王でした。
ついでに言うと一度も机に座りませんでした」
( ><)「ふまじめなんです」
( <●><●>)「でしょう! 私もそう思います!」
( ><)「魔王さんは机に座ってばっかりなんです」
( <●><●>)「……まあ、それで。新しい魔王は人間の国と仲直りしようとしているのです。
昔奪った土地を返しますよ。許してね、というのですが、これには魔族が反対します」
( ><)「なんでですか? 仲がいい方がいいんです。戦争しなくてすむんです」
( <●><●>)「ビロード。あたなはなかなか見込みがあります」
( ><)「その魔族をこらしめて、魔王さんが人間にとちを返すほうがいいんです!」
( <●><●>)「ふむ」
426:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:58:16.34 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「では、たとえ話をしましょうか」
( ><)「?」
( <●><●>)「私が厨房から貞子の分のクッキーを盗んできたとします」
(;><)「だめなんです!」
( <●><●>)「ビロード、あなたに半分あげましょう」
(*><)「えっ」
( <●><●>)「しかし、貞子に見つかってしまいました」
(;><)「あわわ、怒られちゃうんです!」
( <●><●>)「私は貞子にこう言います」
( <●><●>)『ビロードにあげた分のクッキーは返します。だから許してください』
(;><)「そんなぁ! 自分でくれたくせに、許してほしいからって僕からとりあげるんですか?」
( <●><●>)「そういうことです」
( ><)「あっ」
428:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:03:45.60 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「……まあ、こんなのは本に載っている神話でも、なんでもないのですがね。
対外交渉は難しいのです」
( ><)「よくわかんないんです……でもほんのちょっぴりわかったんです」
( <●><●>)「だんだん分かるようになりますよ」ナデナデ
( ><)「うう……僕もうお兄ちゃんなんです!」
( <●><●>)「これは失礼」
(*うω‘ *)「んー、おなかすいたぽ……」
川д川「魔王さまー、お昼御飯ができましたー!」
( <●><●>)「ちょうどお昼ですね」
( ><)「僕もお腹すいたんです!」
( <●><●>)「私も空きました」
431:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:11:56.80 ID:dP2tTmb30
*食堂
( ><) ガツガツ
(*‘ω‘ *) ムシャムシャ
川;д川「スプーンは音をたてないように、もっとゆっくり食べましょう。誰もとりませんから」
( ><)「こう、なんです?」パク
川д川「お上手です」
(*‘ω‘ *)「ぽ!」モグモグ
川д川「難しくないでしょう?」
( <●><●>)「だんだん覚えますよ」モクモク
川д川「ああ……魔王さまが食堂でお昼ご飯を食べていらっしゃるなんて、いつぶりでしょう」
433:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:17:00.42 ID:dP2tTmb30
(;<●><●>)「そんな大げさな」
川ー川「だって、嬉しいのです」
( <●><●>)「……午後は子どもたちに西塔の掃除を手伝わせてください」
川д川「あら、そんなことはさせられませんわ!」
( <●><●>)「いいえ。簡単なことでも手伝わせてください。
甘やかすのと可愛がるのは違いますから」
( ><)「僕、ぞうきんかけるの、上手なんです!」
(*‘ω‘ *)「ぽぽはね、まどのさんをふくの、じょーずだっぽ!」
川д川「……それでは。お願いいたしますわ」
( <●><●>)「一生懸命手伝いなさい。晩餐が美味しくなりますよ」
( ><)「はーい、なんです!」
436:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:22:31.63 ID:dP2tTmb30
*人間の国、神王城
( ・∀・)「陛下、お呼びでしょうか」
(`・ω・´)「うむ。近況を尋ねたくてな」
( ・∀・)「神王軍は滞りなく、今日も鍛錬に励んでおります。
今年の小麦の徴収も、東の干ばつを除けばまずまずかと……」
(`・ω・´)「そのようなことどうでもよいわ。どうなのだ。例の件は」
( ・∀・)「は。神王軍の駐屯地のある村々から募って、有望な若者を訓練しております」
(`・ω・´)「まだ適性は出ぬのか……」
( ・∀・)「……現段階でも、飛びぬけて素晴らしい功績をあげる若者が1人」
(`・ω・´)「ほう」
443:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:27:20.65 ID:dP2tTmb30
( ・∀・)「早ければ、来年……いえ、十月後には」
(`・ω・´)「半年だ」
( ・∀・)「……はっ」
(`・ω・´)「野蛮な魔族の王が、数十年もこらえきれるものか。
今は友好的なふりをしているが、腹の底では何を考えているのやら」
( ・∀・)「おっしゃる通りで」
(`・ω・´)「先代の魔王よりも気味が悪い。
しかし、強い魔王を殺せば、また次に強いものが王となる」
(`・ω・´)「繰り返して行けばどんどん魔王の力をそげるに違いないわ」
( ・∀・)「は……」
(`・ω・´)「早く魔王を殺すのだ! その若者を、勇者を魔族の国へ送りこめ!」
( <●><●>)魔王さまが養子をとるようです 2話 おわり
446:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:29:49.94 ID:dP2tTmb30
>>1です
予想外に長くなりそうです
びっくりです
平日はあんまり書けないので、スレはこのまま落としてしまってください
お付き合いいただきありがとうございました
また続きを書くときは酉つけてスレ立てます
447:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:29:49.44 ID:FeBybzXZO
確かに人間側からすれば気味悪いわな
乙
448:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:30:41.79 ID:YPbJDKLtO
乙ー
ハッピーエンド希望
453:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:35:51.13 ID:6MwVtU1nO
乙!
ゆっくり頑張ってなぁ
次回が楽しみだ
【+ 】ゞ゚)「お呼びですか魔王さま」
( <●><●>)「お呼びです」
【+ 】ゞ゚)「何でしょうか。書類仕事が残っておりますので早く戻りませんと」
( <●><●>)「その事です。いつになったらこの書類は消えるのですか」
【+ 】ゞ゚)「さぁ……先代魔王さまは一度も机につきませんでしたから、その分がまだ」
( <●><●>)「就任してからもう18年、毎日書類仕事ですけれど」
【+ 】ゞ゚)「先代の魔王さまの統治は4世紀続きましたからねぇ」
( <●><●>)「ということはあと380年かからなければ終わらないのですか?」
【+ 】ゞ゚)「いいえ。その頃には当代魔王さまの書類も溜まっておりますから。
もっとかかります」
( <○><○>)
【+ 】ゞ゚)「あっ、いえ、魔王さまは処理能力に優れておいでですし。
この18年で既に2%の書類が片付きました」
( <○><○>)「にぱーせんと!?」
【+ 】ゞ゚)「ご用件は御済みですね。それでは、失礼いたします」ソソクサ
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 15:56:14.23 ID:tSvbTPsh0
(ヽ<●><●>)「そんな……死んでしまいます……いえ、私はほとんど不死身ですけれど」
川д川「魔王さま、お昼をお持ちしました」
( <●><●>)「ありがとうございます」
川д川「きちんと食べていただかないとお体にさわりますよ。
この部屋の書類の下に一体いくつカビたサンドイッチが隠れているか……」
( <●><●>)「わざとではないのですが、お昼を食べるひまが無いまま晩餐になってしまうのです」
川д川「とにかく今日は食べていただくまでここから動きません」
(;<●><●>)「わかりましたよ」モグモグ
つ⊿
( ・∀ ∀・)「「魔王さまー。書類ですー」」
(;<●><●>)「うう……」
川д川「サンドイッチの上に書類置かないでくださいっ!」
( ・∀ ∀・)「「これは失礼。もうお昼ですか。お腹がすきましたね」」
( <●><●>)「君も1つ食べていきなさい」
(*・∀ ∀・)「「ごちそうさまです!」」
つ□ □と
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:02:31.49 ID:tSvbTPsh0
(i|ii<●><●>)「ごちそうさまです……一気に食べたら気分が……」
(*・~ ~・)「そうですか? しかし、このサンドイッチうまいですね」
川д川「あらあら、ありがとうございます。お茶をお持ちしましょうか?」
( <●><●>)「人食い花のハーブティーでお願いします」
川д川「かしこまりました」
( ・∀ ∀・)「僕は仕事に戻りますよ」
( <●><●>)φ,,カリカリ
川д川「どうぞ」
( <●><●>)φ「ありがとうございます」
川д川「このあたりの書類、選別をお手伝いしましょうか?」
( <●><●>)「あ、お願いします」
川ー川「はい、かしこまりました」
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:07:56.08 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)φ,,カリカリカリカリカリ
チリンチリーン
( <●><●>)「もう晩餐ですか……」
( ・∀ ∀・)「魔王さまー」
( <●><●>)「今行きます」
( ・∀ ∀・)「おっ、もう書類がこんなに少なく! 流石はデスクワーク派の魔王さま!」
(;<●><●>)「それって褒めているのですか?」
( ・∀ ∀・)「勿論です! 処理が終わった分は運んでおきますね」
( <●><●>)「どうもありがとう」
( ・∀ ∀・)「今日の晩餐はミノタウロスのハンバーグだそうですよ」
( <●><●>)「ほほう……心躍りますね」
16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:10:31.22 ID:VACgd9sn0
前代魔王様の日常
〃∩ ∧__∧
⊂⌒ ( ・ω・) あーぬこきたぬこ
`ヽ_っ⌒/⌒c ,.ヘ_ヘ
⌒ ⌒ ( )
u,__っ) ))))
〃∩ ∧__∧
⊂⌒ (・ω・ ) あーぬこいっちゃうぬこ
.ヘ_ヘ, `ヽ_っ⌒/⌒c
( ) ⌒ ⌒
u,__っ) )))))
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:10:55.07 ID:tSvbTPsh0
*食堂
川д川「さぁどうぞお召し上がりください」
( <●><●>)「それではみなさん、手を合わせて」
川д川( ・∀ ∀・)【+ 】ゞ゚) イタダキマース
人 人 人
( )<●><●>)゛「美味しいです」
川*д川「ありがとうございます」
【+ 】ゞ゚)「食事と睡眠が一番楽しい……」
( ・∀ ∀・)「トイレ休憩とか心が躍りますよね」
( <●><●>)「今日は300年前の東の大戦被害者の書類をやっつけました。
来週からはそちらに資材を回して。あの土地は慢性的な穀物不足ですから」
川д川「あの大戦で農地が奪われてしまいましたからね」
【+ 】ゞ゚)「ほとんど移民してしまっているのでは?」
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:15:44.07 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「東に棲んでいるのは沼地ヒルと残酷ネズミです。
ネズミ族は大地を信奉していますから故郷は離れられませんし
ヒル族は干からびてしまうでしょうから沼から動けません」
( ・∀ ∀・)「「うひゃあ。300年もほっといちゃったんですか」」
( <●><●>)「悪いことをしました」
川д川「あの、ヒル族だけでも肥沃な中部に移転できませんでしょうか?」
( <●><●>)「それに関しては150年前に運河をつくる計画がありました。
運河を東の沼地まで伸ばして水路にします」
【+ 】ゞ゚)φ,,「なるほど」メモメモ
( ・∀ ∀・)「「あ、そういえば今日で西塔の書類が全部無くなりましたよ」」
(*<●><●>)「本当ですか!」
( ・∀ ∀・)「「はい。残っていた数十箱を執務室に運んだらもうすっかり!」」
( <○><○>)「数十!?」
川д川「明日から西塔の掃除に取り掛かりますわ」
【+ 】ゞ゚)「うむ。魔王城が書類に押しつぶされて実質5LDKとは情けないからな」
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:21:30.64 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「ごちそうさまでした」
川д川「お粗末さまでした」
【+ 】ゞ゚)「ウフフフ……さぁ仕事だ仕事」
( ・∀ ∀・)「「ワーイ ボク オシゴト ダイスキー」」
( <○><○>)「数十箱……数十箱……」ブツブツ
川д川(ワーカーホリックって奴だわ)
川д川「私も食器を片づけて、明日の大掃除の準備をしなくては」
【+ 】ゞ゚)φ,,カリカリカリ
( ・∀ ∀・) セッセッ
川д川 ジャブジャブ
( <○><○>)φ,,,ガリガリガリガリガリガリ
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:27:13.55 ID:VACgd9sn0
前代魔王様の日常その2
.ヘ_ヘ, ぬこぬこイイヨイイヨ~
( ) \ ∧_∧
u,__っ) カシャ! 【◎】ω・` )⌒っ
/ しと,.__,.,.._
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:29:18.55 ID:tSvbTPsh0
(ヽ<●><●>)φ「ふふ……また徹夜してしまいました」
( ・∀ ∀・)「「おはようございます魔王さま。書類のおかわりです」」
(ヽ<●><●>)「もう書類はたくさんです」
【+; 】ゞ゚)「魔王さま! 大変です!」
(ヽ<●><●>)「私はいつだって大変です」
【+; 】ゞ゚)「非常事態なんです!
昨日の話に出ていた東の残酷ネズミが人間の国に攻め込むつもりです!」
(;<●><●>)「なんですって!」
【+; 】ゞ゚)「食堂……じゃなかった、謁見の間に伝令の使者が来ていますから、お急ぎください!」
( <●><●>)「わかりました! 王冠どこでしたっけ?」
【+ 】ゞ゚)「一番下の引き出しに魔王さまキットが入っています。
後で貞子がアイロンかけたシャツ持ってきますから、その事務用の腕カバー外して!」
( <●><●>)「あぶないあぶない。このまま行く所でした」
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:32:32.62 ID:VACgd9sn0
前代魔王様の日常その3
zzz イイヨイイヨ~ カシャ!
γ⌒ヽハ,,ハ \ ∧_∧ カシャカシャカシャカシャ!!
("_) (-ェ-,,) カシャ! 【◎】ω・` )⌒っ
/ しと,.__,.,.._ カシャ!
カシャカシャ! カシャ!
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:36:58.42 ID:tSvbTPsh0
*食堂……じゃなかった、謁見の間
【+ 】ゞ゚)「魔王さまが謁見をお許しになった。表を上げよ」
ξ゚⊿゚)ξ「はい」
( <●><●>)「はじめまして、ネズミ族の方だとか。
東の果てからのわざわざの運び、御苦労さまです」
ξ゚⊿゚)ξ「魔王さま。単刀直入に申し上げましょう。私たちはもう我慢ができませぬ」
【+ 】ゞ゚)「無礼者!」
( <●><●>)「かまいません。続きを」
ξ゚⊿゚)ξ「私はネズミ族の長の娘ツンデレ。
私の元にはネズミ族の将来を憂う自警軍の若者が数千おります」
( <●><●>)「姫でしたか。ご無礼を」
ξ゚⊿゚)ξ「いいえ魔王さま。……私たち自警軍は、魔王軍の一部。
命を御身に預けた存在です。今日は進軍の許可をいただきに参りました」
( <●><●>)「いけません」
ξ;゚⊿゚)ξ「なっ!?」
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:43:35.31 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「私が18年前の停戦協定を結ぶのにどれほどの苦労をしたか。
あなたはまったく分かっていませんね」
ξ゚⊿゚)ξ「何が停戦か。薄汚い人間は私たちの大地を砂粒一つ返しませぬ」
( <●><●>)「あくまでも停戦です。
今は人間の王国と、北の湖の利権をめぐって交渉中でもあるのです。
北の湖の利権を引き渡せば、交換条件に東の農地を取り戻すことも……」
ξ#゚⊿゚)ξ「北の同胞の生命である湖の大地を売り渡して
それで大地を取り戻すなど、私たちは我慢なりません!」
【+# 】ゞ゚)「仮にも当代魔王さまに、口のきき方に気を付けられよ!」
ξ#゚⊿゚)ξ「だまれ! 文官の分際で!」
( <●><●>)「私の部下を悪く言わないでいただきたい」
ξ;゚ -゚)ξ「! ……失礼いたしました」
( <●><●>)「オサム、下がっていてください」
【+ 】ゞ゚)「しかし魔王さま」
( <●><●>)「私だって魔王です」
【+ 】ゞ゚)「わかりました」
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:43:53.62 ID:VACgd9sn0
前代魔王様シリーズ ラスト~即位式~
(・ω・ ) いいか、みんな
(| |) 今日から俺が魔王になる
ハ (・ω・ ) ハ
\/| |\/
ハ, ,ハ
く(・ω・ )ゝ
| |
. ハ, ,ハ
( ・ω・ ) だからぬこ飼っていいよね?
(| 魔 |) 書類?それよりぬこ持って来い!!
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 16:54:43.55 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「さて、ツンデレ姫」
ξ゚⊿゚)ξ「ツンで結構です」
( <●><●>)「ツンさん。あなたの言い分はわかります。
先代魔王は好戦的なタイプでしたし、実際に国内でも人間の王国との間にも
沢山の戦を起こしました。机につく暇がないほどに戦いました」
ξ゚⊿゚)ξ「その通りです」
( <●><●>)「沢山の魔族が死にました。人間も死にました。
魔王の直轄地が増えて、人間の土地もどんどん侵略しました」
ξ゚⊿゚)ξ「ええ、その通りです。素晴らしい時代でした」
( <●><●>)「そして、先代魔王は勇者に暗殺されました」
ξ ⊿ )ξ「今思い返しても憎々しい出来事です! 私たちが東で勇者の侵入を食い止めておけば!」
( <●><●>)「そう思い悩まないでください。
まあ、ともかく。それで統制がとれなくなった魔王軍が
どんどん人間に滅ぼされて数が激減したのはご存知ですね?」
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:04:59.23 ID:tSvbTPsh0
ξ゚⊿゚)ξ「はい……しかし、その後生まれた子供たちももう戦える年。
あの時に滅ぼされた氏族の敵を討ち
数百年前に失われた大地を取り戻すのに何の問題もありません!」
( <●><●>)「あなたはやはり何も分かっていません」
ξ゚⊿゚)ξ「?」
( <●><●>)「停戦協定は、あなた方魔族と魔物を守るための協定なのです」
ξ゚⊿゚)ξ「えっ?」
( <●><●>)「あなた達の土地は素晴らしいものでした。
それが奪われた300年前の大戦で、一体どれほどの魔物が殺されたのですか」
ξ゚⊿゚)ξ「たくさんです。たくさん殺されました。勇敢にたたかった私たちの先祖は……」
( <●><●>)「7割のネズミ族が殺されましたね。
残りの3割は池から逃げ出したヒル族と樹海を超えて今の荒れ沼地に逃げこみました。
人間たちは樹海の手前で侵略を止めました」
ξ゚⊿゚)ξ「やはり私たちはあの土地を取り戻すべきです!」
( <●><●>)「そんなことはできません」
ξ#゚⊿゚)ξ「馬鹿にしないでいただきたい!」
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:13:07.82 ID:tSvbTPsh0
ξ#゚⊿゚)ξ「私たち自警団は訓練をくりかえした、戦士です!
18年間人間の王国に媚びへつらって戦一つしない魔王に何が」
( <●><●>)「魔族は弱いのです」
ξ#゚⊿゚)ξ「!」
( <●><●>)「個体能力は人間よりも高いでしょう。しかし好戦的すぎます。
軍として弱いのです」
ξ゚⊿゚)ξ「何を! 強い兵士がたくさん集まれば強い軍になるに決まっております!」
( <●><●>)「いいえ。だから大戦で負けたのです。
だから18年前に魔王が死んだ時にこれほど魔族が減りました。
トップが居なくなったから」
ξ゚⊿゚)ξ「そんな……」
( <●><●>)「進軍は許可しません。今人間に攻め込まれたらこの国はおしまいです」
ξ゚⊿゚)ξ「しかし、私たちの大地を……!」
( <●><●>)「あの大地が1000年前誰のものだったか教えてあげましょう」
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:23:13.81 ID:tSvbTPsh0
ξ゚⊿゚)ξ「え?」
( <●><●>)「当時大飢饉で弱っていた人間を虐殺した当時の魔王が奪ってきたんです。
あそこは元々彼ら人間の大地です」
ξ ⊿ )ξ「!?」
( <●><●>)「執務があります。私はこれで。くれぐれも進軍は許可しません」
ξ ⊿ )ξ「そんな……そんな! 魔王様!」
川д川「お帰りはあちらです」
ξ# ⊿ )ξ「くっ、どきなさい! 召使いが」
川д川「魔王さまはお忙しいのです。
あなたのために割いた時間……またお昼を食べながらお仕事なさいます」
ξ# ⊿ )ξ「机の上の仕事など! 魔王のすることではない!」
川д川「あなた達を守るためです。お引き取りください。
これ以上魔王さまにご迷惑をおかけするつもりなら」
川д川「あなたを呪い殺します」
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:29:13.29 ID:tSvbTPsh0
*執務室
( <●><●>)φ,,カリカリ
川д川「魔王さま……」
( <●><●>)「お昼は仕事しながら食べられるものがいいです」
川д川「かしこまりました」
( <●><●>)「いつもすみません」
川д川「……魔王さま?」
( <●><●>)「なんでしょう」
川д川「晩餐は、魔王さまのお好きなワイバーンのシチューにいたします」
( <●><●>)「がぜんやる気が出てきました」
川ー川「お茶とお菓子でもお持ちしますね」
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:33:31.57 ID:tSvbTPsh0
*ネズミ族の村
( `ハ´)「姫さま戻ってきたアルか!」
<ヽ`∀´>「どうだったニカ? おっけーニカ!?」
(( <●><●>)「あそこは元々彼ら人間の大地です」)
ξ ⊿ )ξ「……」
( `ハ´)「姫さま?」
ξ゚⊿゚)ξ ハッ
<ヽ`∀´>「お腹痛いニカ? 旅で疲れちゃったニダね」
ξ゚⊿゚)ξ「い、いいえ」
<ヽ`∀´>「?」
ξ゚⊿゚)ξ「魔王さまは……」
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:40:00.99 ID:tSvbTPsh0
( `ハ´)<ヽ`∀´> ドキドキ
(( <●><●>)「魔族は弱いのです」)
ξ ⊿ )ξ「進軍の許可を、くださいました」
\(*`ハ´)人<*ヽ`∀´>/「やったああああ!」
*魔王城
(*<●><●>)「それではみなさん」
川д川( ・∀ ∀・)【+ 】ゞ゚) イタダキマース!
人 人 人
(*)<●><●>)゛「美味しいです! 美味しいです!」
( ・∀ ∀・)「「またワイバーンのシチューか……」」
【+ 】ゞ゚)「魔王さまが好きなんだから仕方ないだろう。旨いからいいじゃないか」
(*<●><●>)「おかわり!」
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:45:19.43 ID:tSvbTPsh0
*執務室
( <●><●>)「フフ……昨日はしっかりベッドで眠れました……」
( ・∀ ∀・)「「毎日ベッドで寝ましょうよー」」
( <●><●>)「書類がすべて消えたらそうしましょう」
【+; 】ゞ゚)「魔王さまー! 大変ですっ!」
( <●><●>)「どうしました? また使者ですか?」
【+ 】ゞ゚)「そのネズミ族が! 軍になって樹海に踏み込みました!」
( <●><●>)「……」
【+ 】ゞ゚)「人間の王国を攻めるつもりです!」
( <●><●>)「あれだけ言ったのに……」
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 17:52:58.37 ID:tSvbTPsh0
【+ 】ゞ゚)「伝令コウモリが見た所によりますと、あと5時間で最初の人間の村に」
( <●><●>)「魔王さまキットは一番下でしたね」ガラッ
【+ 】ゞ゚)「えっ?」
( <●><●>)「ちょっと出かけてきます。……半日ほど」
川д川「魔王さま」
( <●><●>)「なんでしょう?」
川ー川「アイロンをかけたシャツと、お弁当のサンドイッチをお持ちしました」
( <●><●>)「……ありがとう」
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:02:50.05 ID:tSvbTPsh0
*東の樹海
ξ#゚⊿゚)ξ「はぐれないように隊列をしっかり組め!」
<ヽ`∀´>「我らの土地はすぐそこニダ! 樹海を抜けたら一気に駆けるニダ!」
( `ハ´)「人間を食らいつくすアル!」
ズズズズズ
ξ゚⊿゚)ξ「!? 伏せてっ!」
i|li( <●><●>)i|il「伏せる必要はありませんよ」ヒュッ
ξ;゚⊿゚)ξ「!?」
<#ヽ`∀´>「な! 何者ニダ!」
(#`ハ´)「姫さま!」
( <●><●>)「私は当代魔王です。ツンさん。あなたはわかっていますよね?」
(;`ハ´)「ま、まま魔王さま!?」
ξ゚⊿゚)ξ「……どうしてここに」
( <●><●>)「魔王ですから。魔法くらい使えます」
ξ゚⊿゚)ξ「……」
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:12:57.21 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「あれだけ言っても、正直聞き入れてもらえるとは思いませんでしたが。
ここまで早るとは。私はあなたがもう一度直訴にくるとばかり」
ξ#゚⊿゚)ξ「こいつは魔王じゃない! 敵だっ! 攻撃!」
(;<●><●>)「えっ」
<#ヽ`∀´>「魔王さまの名を騙るとは……詐称は最低の罪ニダー!」
(;<●><●>)「ちょっ、」
(#r゚パ)r+「残酷爪裂きをくらえアル!」
(#r゚パ)r( <●><●>)「おっと」
(#r゚パ)r(<○><○> )「やめてください」
(;r゚パ)r「ぐっ!?」
<#ヽ`∀´>「何してるニダ!」
(;r゚パ)r「体が、動かないアル……」
<#ヽ`∀´>つ||ニニフ「シナーに何したニダ!」
( <○><○>)「やめてくださいと言っているでしょう」
<;ヽ゚∀゚>「ひっ!?」
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:25:32.56 ID:tSvbTPsh0
ξ;゚⊿゚)ξ「!?」
( <●><●>)「だから、魔王なんですから魔法くらい使えます。上級魔法でもなんでもね。
戦をしないからって、魔王が弱いわけありません」
ξ;゚⊿゚)ξ「う……」
( <●><●>)「人間の国を攻めるなと言ったでしょう。あまり勝手なことをしないでください。
先代時代はどうしていたか知りませんが、この行為は法に触れるのですよ」
ξ゚⊿゚)ξ「法?」
( <●><●>)「そうです。
もしこのままあなた達が人間の国を攻めたら、私は酷いことをしなければなりません」
ξ゚⊿゚)ξ「何をするつもり?」
( <●><●>)「あなた達を全員捕えて魔王城の地下牢に閉じ込めて、首謀者のあなたを殺します」
ξ゚⊿゚)ξ「!」
( <●><●>)「あなた達が人間を殺したら、あなた達を拷問にかけます。
あなた達が大地を奪ったら、あなた達が今住んでいる荒れ沼地から
残ったネズミ族もヒル族も追い出し、その土地を人間の国に渡します」
ξ;゚⊿゚)ξ「そんな!」
(#<●><●>)「そうしないとあなた達を守れない!」
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:35:01.54 ID:tSvbTPsh0
ξ゚⊿゚)ξ「でも、でも……! 私たちは!」
( <●><●>)「それとも今ここで私を倒して先に進みますか?」
ξ゚⊿゚)ξ「……」
( <●><●>)「人間は私よりも強い。あなた達はあの荒れ沼地でも生きていけるでしょう。
中央部から穀物を支給します。新しい水路も。ですから……」
ξ゚⊿゚)ξ「私たちは、あの土地に戻りたい……」
( <●><●>)「しかし」
ξ゚⊿゚)ξ「私はネズミ族の長の娘です。
だから、ここで魔王さまに逆らって殺されようとも
あの土地を取り戻しに行かなければなりません」
(;<●><●>)「!」
ξ ⊿ )ξ「私たちの氏族は確かに弱いかもしれないけれど。私たちの土地くらいは、守れる長でありたいから!」
ξ ⊿ )ξ「自警軍を捕えないでください! すべて私の責任です! 自警軍を作ったのも、この攻撃を指揮したのも……」
(;<●><●>)「待ってください、今ならまだ」
ξ;⊿;)ξつ+― 「魔王さまに刃を向けて殺そうとするのも私が!」
『ツーン! やめるんだおおお!!』
96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:36:59.44 ID:0T9VlKx1O
初めから読み直したんだけど
18年で2%ってことは、900年かかるってことじゃね?
魔王無能説浮上
100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 18:42:47.50 ID:tSvbTPsh0
>>96
最初先代魔王の統治を1000年にしていたので、その時のままになっていました
ミスです
脳内で10%くらいに置き換えておいてください
教えてくれてありがとう
104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:02:44.83 ID:tSvbTPsh0
ザザザッ
⊂二二二(;^ω^)二⊃「侵略なんて! 馬鹿な真似はしちゃいけないお!」
ξ;⊿;)ξつ+― 「ブーン……どうしてここに……」
( <●><●>)「ブーン? あなたは……沼地ヒルですか?」
(;^ω^)「おっ!? その冠は」
( <●><●>)「私は当代魔王です」
(;゚ω゚)「おおおっ! 失礼いたしまし……」
(;<●><●>)「いいんですいいんです!
それよりヒル族がこんな所に、干からびてしまいますよ!」
(ヽ´ω`)「お? そういえばさっきからだんだん気が遠k」
ξ;⊿;)ξ「いやあああ! ブーン!」
(;<●><●>)「回復魔法! 初級水魔法!」
107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:11:28.49 ID:tSvbTPsh0
(0゚^ω^)+「ありがとうございましたお!」ツヤツヤ
( <●><●>)「いいえ……しかしどうしてヒル族がこんな樹海に?」
( ^ω^)「僕は沼地ヒル族の長の息子で、ブーンといいますお。
ツンとは幼馴染で、今日ネズミ族の若者たちが人間の土地を奪いに行くと聞いて
慌てて追いかけてきたんですお」
( <●><●>)「なるほど。そしてあなたは攻撃に反対しているのですね」
(;^ω^)「そりゃそうですお! 人間は怖いし、火矢を射ってきますお。
ヒル族もネズミ族も火が苦手だし、樹海が燃えたら荒れ沼地が枯れますお」
ξ゚⊿゚)ξ「そんなもの、勇気でなんとかなるわ」
( ^ω^)「氏族の民に怪我はさせられないお」
( <○><○>)゛(平和的な人だ……!)ジーン
( ´ω`)「でも……実は、この攻撃は僕のせいでもあるんですお」
ξ;゚⊿゚)ξ「! ち、違っ!」
( <●><●>)「どういうことです?」
111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:18:52.07 ID:tSvbTPsh0
( ´ω`)「実は、僕たちが昔暮らしていた池が埋め立てられることになったようなんですお」
( <●><●>)「池? 300年前の大戦で人間の領土になった、あの大池ですか?」
( ´ω`)「そうですお。去年から樹海の向こうは干ばつで、池は干上がったらしいんですお。
それで、その池を埋めて、新しい農地にするらしくて。
これは友達のドラゴン族に聞いたから間違いないですお」
( <●><●>)「あの大池が干上がるとは……いえ、あの農地を維持するのに使ったんでしょうか」
( ´ω`)「農地に住む人間は増えていますお。300年前より、ずっとずっと多いですお」
ξ゚⊿゚)ξ「あの池を埋めてさらにはびこる前に、人間なんて追い払ってしまえばいい!」
( ^ω^)「ツン、でも、自警軍よりも人間の方が多いお」
ξ゚⊿゚)ξ「魔族の方が強いわ」
( ^ω^)「火矢を射かけてくるお。怖いお?」
ξ゚ -゚)ξ「怖くない。池を取り戻す。あそこは雪解けの湧水が出るの。
今は干上がっていても、埋め立てなければ100年後には……」
( ^ω^)「ツン、もう、いいんだお。」
113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:28:44.12 ID:tSvbTPsh0
ξ゚⊿゚)ξ「良くないっ!」
( ^ω^)「人間たちはこの樹海に棲む魔物が怖くて、荒れ沼地までは来れないお。
停戦協定もあるし……」
ξ゚⊿゚)ξ「樹海の向こう側は荒れ沼地よりも肥沃じゃないっ!」
( ^ω^)「住めば都だお。僕は、あの狭い沼地でネズミ族と共存している関係も悪くないと思うお」
ξ゚⊿゚)ξ「でも……」
( ^ω^)「魔王さま」
( <●><●>)「なんでしょう?」
( ^ω^)「僕を捕まえてくださいお」
ξ;゚⊿゚)ξ「!?」
114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:34:01.08 ID:tSvbTPsh0
( -ω-)「僕がツンに池が埋め立てられると話さなければ、彼女はこんな事をしませんでしたお。
自警軍は樹海からたまに出てくる人食い花を退治するための組織で」
ξ;゚⊿゚)ξ「ちが……私は、自分で決めて……」
( ^ω^)「僕が発起人ですお。ですから」
ξ;゚⊿゚)ξ「ブーン、だめ、それは!」
( <●><●>)「わかりました」
( ^ω^)「……ありがとうございますお」
( <●><●>)「それでは」
( <●><●>)「本日は樹海での人食い花退治の演習ご苦労」
( ^ω^)ξ゚⊿゚)ξ「へ?」
( <●><●>)「氏族の自警軍を訓練し、自らの土地を守る。素晴らしい心がけです。
私、当代魔王はその訓練に同行しました。
あなた達ならば、あの荒れ沼地と氏族を守れるでしょう」
117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:44:27.48 ID:tSvbTPsh0
( ^ω^)「荒れ沼地と氏族を……」
ξ゚⊿゚)ξ「ま、もれる?」
( <●><●>)「ええ、感謝します。あなた達魔族の氏族すべて、魔王の民ですから」
( <●><●>)「私の民を守ってくれて、ありがとう」
i|li( <●><●>)i|il ヒュッ
(;^ω^)「あ、魔王さま!」
ξ;゚⊿゚)ξ「行っちゃった……」
(;^ω^)「無罪放免、って事かお?」
118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:47:16.76 ID:tSvbTPsh0
<ヽ`∀´>「酷い目にあったニダ……」
( `ハ´)「姫さま、大丈夫アルか?」
ξ゚⊿゚)ξ「みんな」
<;ヽ`∀´>「魔王さまだったニカ?」
( `ハ´)「ホンモノアルな」
ξ゚⊿゚)ξ「……みんな!」
( `ハ´)<ヽ`∀´>「!」
ξ゚⊿゚)ξ「ごめんなさい……私、私たち、あの」
<ヽ`∀´>「姫さま」
( `ハ´)「今日は、帰るアルよ」
ξ゚⊿゚)ξ「え?」
120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 19:54:49.87 ID:tSvbTPsh0
<ヽ`∀´>「姫さまは良い姫さまニダ。ウリ達と、大地を守ろうとしてくれるニダ」
( `ハ´)「良い姫さまを守るのが我らの使命アルよ。
謀反人として処刑されるのは、大地を奪われるよりも恐ろしいアル」
<ヽ`∀´>「大地は永遠ニダ。池はまた掘れるニダ」
( `ハ´)「姫さまは死んだら戻ってこないアルからな」
ξ゚⊿゚)ξ「みんな……ありがとう、ごめん」
( ^ω^)「さ、ツン。帰るお。僕たちの大地に」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン……」
ξ゚ー゚)ξ「うん。帰りましょう」
|○><○>)゛「イイハナシダナー」コソコソ
124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:00:41.42 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「みんなちゃんと帰ったみたいですね」
( <●><●>)「私もお弁当を食べて帰りましょうか」
アギャアアアア!!
( <●><●>)「ん? この鳴き声は、人食い花?」
『うああああ! う、うわああああん!』
( <●><●>)「!」
i|li( <●><●>)i|il ヒュッ
*樹海最深部
(;><)「うわあぁぁあぁあ!!」
(*;ω; *)「うぁああん! うえええええん!」
128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:08:50.26 ID:tSvbTPsh0
アギャァアアア!!
(*;ω; *)「あうっ!?」 ベチャッ
(;><)「ちんぽっぽちゃん!? は、早く起きるんです!」
(*;ω; *)「い、いた……うわああん!」
i|li( <●><●>)i|il ヒュッ
(;><)「ひっ!?」
( <●><●>)「中級火炎魔法」
ギャアアアアアア!!
(;><)「え、たすかっ……?」
(*;ω; *)「うっ、うっ、いたいっぽ……」
( <●><●>)「小さいお嬢さん、足を見せなさい」
(*;ω; *)「ぽ?」
( <●><●>)「回復魔法」
(*;ωう *)「あれ……いたくない、っぽ」
130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:17:32.44 ID:tSvbTPsh0
( ><)「あ、あの、危ないところをありがとうございます、なんです」
( <●><●>)「どういたしまして。君たちはどうしてこんな所にいるのです?
氏族はどこの?」
( ><)「え……し、しぞく?」
( <●><●>)「わからないのですか?」
( ><)「よく、わかんないんです」
( <●><●>)「では、あなたは何の魔族ですか?」
(;><)「!? 僕は魔族じゃないんです! 人間なんです!」
(;<●><●>)「えっ? どうしてこの樹海に人間の子どもが」
アギャアアアアア!!
( <●><●>)「! 人食い花たちが血の臭いを嗅ぎ付けましたか。ここは危険ですね」
133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:22:57.04 ID:tSvbTPsh0
(;><)「ひ、ひとくいはなって、さっきの?」
( <●><●>)「あれは乾燥させてお茶にするとなかなか美味しいのですがね。
さ、捕まって。小さいお嬢さんも」
(*゚うω‘ *)「ぽ……?」
( ><)「どこか、にげられるんですか? どこに行くんですか?」
( <●><●>)「魔王城です」
( ><)「へ?」
i|li(;>)( <●><●>)(ω‘ *)i|il ヒュッ
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:24:47.39 ID:+oLyxPyZ0
人喰い花には言葉通じないのか魔王
139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:34:38.88 ID:3yPiu7Z+0
>>134
言葉通じる相手はお茶にしたくなくないかwww
>>139
人食い花など、料理やお茶にされている生き物は、魔物で、動物的な扱いです。喋れません。
貞子やツンやブーンは魔族なので、人間みたいなかんじ。
ちなみに氏族は日本で言う都道府県みたいなもので、長は知事みたいなものです。村長とかでもいいかも。
それを含めた上で魔族のトップが魔王です。
135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:27:52.04 ID:tSvbTPsh0
*魔王城
川;д川 ソワソワソワ
【+ 】ゞ゚)「貞子、落ち着いて」
川;д川「で、でも……停戦協定が破れるんじゃないかと思うと……」
( ・∀ ∀・)「「魔王さまが直々におでましになったんだ。きっと大丈夫だよ」」
【+ 】ゞ゚)「ああ、きっと。すぐ土産でも片手に持って……」
『ただいま戻りました』
川*д川「あっ!」
【+ 】ゞ゚)「……ほらな?」
( ・∀ ∀・)「「ハハハ。お土産ありますかねぇ?」」
(;><)つと( <●><●>)つと(*‘ω‘ *) タダイマ
川д川( ・∀ ∀・)【+ 】ゞ゚)「えっ」
138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:33:37.93 ID:8/W0xOFS0
スペック
>>138
キャラクラーのスペックはおいおい書いていきたいと思います
大体外見年齢は
(*‘ω‘ *)>( ><)>(10歳)>(15歳)>ξ゚⊿゚)ξ>( ^ω^)>(20歳)>( ・∀ ∀・)川д川>( <●><●>)>(30歳)>【+ 】ゞ;)
ってかんじで
143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:44:47.16 ID:xrUabrCpO
魔王様の年齢も聞きたい
>>143
見た目は20ちょっとです。実際はおいおい
145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 20:58:11.29 ID:tPFXJc1q0
支援ついでに絵描いた

お目汚し失礼
>>145
うっひょう!ありがとう!
153:>>152本当だ逆だ ごめんなさい:2010/09/25(土) 21:10:20.76 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「いやぁ疲れました。お昼も食べていないんですよ。
すみませんけどお茶をいただけますか。この子たちの分も」
川;д川「あの、魔王さま」
( <●><●>)「なんでしょう」
川;д川「隠し子ですか?」
(;<●><●>)「ち、ちがいますよ! 拾ったんです!」
【+ 】ゞ゚)「地獄犬や毒猫の子じゃあるまいし。子どもが落ちているわけないでしょう」
(;・∀ ∀・)「「魔王さまが、ゆ、誘拐だなんて……」」
(;<●><●>)「ちがいます! 誤解です!」
(;><)「ま、魔族なんです……! おじさん、何でこんな所!」
←( <○><○>)―(オジサン)―「ある程度若くないことはわかってますが……
実際言われると破壊力がすさまじいです」
←【+ 】ゞ )―(トバッチリ)―「魔王さまはまだお若いですよ……
私なんかよりも全然……ハハハ……」
159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:20:17.57 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「あれ、もしかして、君は私を人間だと思っているんですか」
(;><)「ま、魔族じゃない人は人間なんです!」
( <●><●>)「私は魔族です」
(;><)「うそです! だってあの女の人みたいにすけてないし!」
川д川「あら、油断するとすぐに……」
(;><)「あの男の人みたいに体が2人分じゃないし!」
( ・∀ ∀・)「「正しくは1.5人分って感じだけどね」」
(;><)「あのオジサンみたいに羽も牙もないし、耳もとんがってないんです!」
←【+; 】ゞ )―(オジサン)―「ああ……もうだめだ……逆になにも感じなくなってきた」
( <●><●>)「それは私が上級魔族だからですよ」
( ><)「?」
( <●><●>)「私は当代魔王。この魔王城の主です」
161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:26:45.28 ID:tSvbTPsh0
(;><)「ま、まおう!?」
(*‘ω‘ *)「ぽっ!」クイクイ
( <●><●>)「ん? なんですか?」
(*‘ω‘ *)「ちんぽっぽ。5つ」
( <●><●>)「ふふ、よろしく」
(*‘ω‘ *)「っぽ!」
( <●><●>)「君は?」
(;><)「!? 魔族に名前をしられたら、すりかわられちゃうんです!」
( <●><●>)「それは変身スライムですね。魔物ですよ。ここにはいませんから」
( ><)「……う、えと、ビロードです……8歳なんです……」
167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:36:10.66 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「ふむ。それで、あなた達はどうしてあんな樹海の中に?」
(。><)「……う……っ」
( <●><●>)「ん?」
(。つ<)「うぇっ、ぐすっ!」
(;<●><●>)「!? ど、どうしたんですか!」
( ・∀ ∀・)「「あーあー。魔王さま。泣かしたー」」
(;<●><●>)「えええっ!」
(。つと)「うっ、うえぇっ、ふっ、」
(*うω; *)「う、い、うぇえええん!」
(;<●><●>)「あーっこっちも! 誰かー! ホットミルクとお菓子持ってきてくださーい!」
川;д川「食堂にお持ちします」
162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:26:48.17 ID:+oLyxPyZ0 にしても奇形モララー選ぶとは、作者センスいいな。俺だったら普通にモララー選んでた。魔王もロマで。
163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:28:02.13 ID:ArdKraB50 奇形モララーって名前になったのか?
168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:41:33.89 ID:ArdKraB50
ググってもでねーよ
169:>>168 http://riceballman.fc2web.com/AA-Illust/Data/KikeiMorara-.html:2010/09/25(土) 21:43:51.08 ID:tSvbTPsh0
*食堂
(。つ<)「ううっ……」ポリポリ
○と
(*;ω; *)「ぽっぽ……」チビチビ
つc旦と
(;<●><●>)「ふぅ」
( ><)「さっきは、ごめんなさいなんです……
もうお兄ちゃんなのに、泣いちゃって恥ずかしいんです」
( <●><●>)「仕方ありませんよ。急に魔族の中に連れてこられて不安でしたね」
( ><)「それもあるけど……僕とちんぽっぽちゃん、もう帰れないんです」
( <●><●>)「え?」
( ><)「僕たち、あの魔物の森の近くの村にすんでるんです。
村はすっごくびんぼーなんです」
( <●><●>)「そういえば、あの辺りは近頃干ばつだとか」
171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:53:03.10 ID:tSvbTPsh0
( ><)「雨が、ふらないんです。お水もごはんもないんです。
村では、仕方のない人から魔物の森に行くって決まりだから……」
( <●><●>)「仕方のない人って、君たちはまだ若いですし、元気そうですし」
(。><)「……お父さんとお母さんは、ラドンねつにかかって、死にました」
( <●><●>)「ラドン熱!? あの伝染病は薬が見つかって、もう死ぬような病気では……」
(。つと)「おくすりを買うお金がなかったんです! 僕たちが、僕たちのごはんを買ったから!」
(;<●><●>)「!」
(*;ωう *)「ぽっぽ、わるいこ?」
(。><)「ちんぽっぽちゃん……」ギュウ
( <●><●>)「なるほど。村で育てる余裕もなかったのですか。しかし酷いですね」
( ><)「それに、もしかしたら僕とちんぽっぽちゃんもラドンねつにかかっているかもしれないって」
( <●><●>)「失礼、御両親が亡くなったのは、いつ?」
( ><)「1週間前です」
( <●><●>)「それなら多分もう大丈夫でしょう。よかった。
子どもは潜伏期間が短いんです。その分治療が難しくて」
173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:03:48.71 ID:tSvbTPsh0
( ><)「でも、村にはもどれないんです」
( <●><●>)「どうして?」
( ><)「村はびんぼーですし、そうじゃなくっても、村に身寄りがないんです。
うちは移民なんです……」
( <●><●>)「……」
( ><)「あの森にもどされるのはこわいんです……でも、行く所がないんです……」
(*;ω; *)「ぽっぽ……おうち、かえりたいぽ……」
( ><)「おうち、ないんです……」
( <●><●>)「……」
川д川「あ、魔王さま、どちらへ?」
i|li( <●><●>)i|il「ちょっと出かけてきます」ヒュッ
川;д川「魔王さま!?」
178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:14:46.84 ID:tSvbTPsh0
*東の大池あと
i|li( <●><●>)i|il ヒュッ
( <●><●>)「本当に枯れていますね……」
( <●><●>)「最上級、水魔法」
ザアアアアアアア!!
( <●><●>)「人間の王国は、この農地に支援をしないのでしょうか……」
ザアアアアアアア!!
( <●><●>)「最上級樹木魔法」
メキメキメキ
( <●><●>)「人間が森を開墾して、貯水できなくなってしまったんですね」
( <●><●>)「村の方にも、雨が降るといいですね」
i|li( <●><●>)i|il ヒュッ
181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:23:22.67 ID:tSvbTPsh0
*魔王城
i|li( <●><●>)i|il ヒュッ
川д川「あ、もう帰ってらした」
( <●><●>)「ただいま。子どもたちは?」
川д川「よっぽどお腹がすいていたみたいですよ。クッキーもおかわりしてます」
( <●><●>)「夕飯は何か、子どもが好きそうなもので。
あの、魔物のツメとかが見えないようにしてくれませんか」
川д川「はい。ではロプロス肉のオムライスにいたしましょう」
( <●><●>)「ありがとう」
川ー川「旗も立てておきますね」
( <●><●>)「あなたはとても優秀な召使いさんです」
川д川「光栄です。魔王さま」
185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:29:29.91 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「ビロード、ちんぽっぽ」
(;><)「! はい、なんです」
( <●><●>)「あなた達は行くところが無いと言いましたね」
(*‘ω‘ *)「ぽ……」
( <●><●>)「覚悟はできているんですか」
( ><)「仕方がないんです。死んでも仕方がないから、森に行かされたんです」
( <●><●>)「そうですか。それでは仕方がありません」
( ><)「はい、なんです」
( <●><●>)「今日から私があなた達のお父さんです」
189:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:39:54.83 ID:tSvbTPsh0
( ><)「え!?」
(*‘ω‘ *)「ぽ?」
( <●><●>)「あなた達は私の子どもになりなさい。ここはあなた達のお家です」
(;><)「ええ!? でも、でもここは魔王のおしろで、魔王……」
( <●><●>)「魔王の息子は嫌ですか?」
( ><)「……魔族は、こわいんです。でも、魔王さんはこわくない、んです」
(*‘ω‘ *)「? おうち?」
( <●><●>)「大きくなるまでの間だけでも構いません。ここで私を手伝いなさい。
一緒にご飯を食べなさい。大きなベッドで眠りなさい」
(。><)「魔王さん、ありがとうなんです……」
(*‘ω‘ *)「? ありがとっぽ!」
( <●><●>)「もうすぐ晩餐です。お腹、まだ入りますか?」
(*><)「もちろんなんです!」
192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:47:21.71 ID:tSvbTPsh0
( <●><●>)「それではみなさん、手を合わせて」
( ><)(*‘ω‘ *)
人 人
イタダキマース
川д川( ・∀ ∀・)【+ 】ゞ゚)
人 人 人
(*><)「おいしいんです! ごはんがあったかいんです!」
(*‘ω‘ *)「ぽ……スープにぐがはいってるっぽ……」
川*д川「ふふ、おかわりありますからね」
( <●><●>)「何故私のオムライスにも旗が立っているのですか」
川д川「魔王さま万歳オムライスです。旗は魔王軍の旗ですよ」
( <●><●>)「……美味しいですね」
196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:52:03.67 ID:tSvbTPsh0
【+ 】ゞ゚)「ところで魔王さま。今日はほとんど執務室にいらっしゃいませんでしたね」
(;<●><●>)「あ!」
【+ 】ゞ゚)「また明日から処理していただきませんと。
私のところで書類が止まって部屋が埋まります」
(;<●><●>)「うう、今晩この子たちが眠ったら、やります!」
( ・∀ ∀・)「「今日は僕手が空いたので、久しぶりに庭の手入れをしましたよ」」
( <●><●>)「北の湖の条約の手紙は?」
( ・∀ ∀・)「「人間の国が断るそうです。魔族の内地は移民がいないそうで。
東の運河の設計図は机の上に出しておきましたよ」」
( <●><●>)「ありがとう」
( ><)「ちんぽっぽちゃん」
(*‘ω‘ *)「ぽ?」
( ><)「魔族って、ぜんぜんこわくないんです」
(*^ω^ *)「ぽっぽ!」
( <●><●>)魔王さまが養子をとるようです 1話 おわり
211:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:10:06.60 ID:+oLyxPyZ0
乙さん!
ワカッテマスを魔王にした理由を聞いてみたかったりすr
249:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 09:31:26.70 ID:dP2tTmb30
おはようございます
酉をつけ忘れて信憑性のない>>1です
残ってるーありがとうございます
出かける前に少しだけ投下して、夕方また来ます
落ちてたらその時はその時
>>211
ワカッテマスを魔王にしたのは、兄妹と3人一組のAAを使いたかったからです
ロマネスクだとちょっと年上すぎ、魔王っぽすぎて
あとワカッテマスって新米お父さん的な雰囲気な気がします
231:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 03:00:49.04 ID:q7GVrImT0
チラ裏から申し訳ないが支援絵

>>231
あわわわわありがとう!
247:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 09:03:23.62 ID:pVjFiHttO
ケータイからのイラストうpはどうやればいいですか?( ;ω;)
248:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 09:25:40.44 ID:CFMN4mQfO
イメピタ使えばいいよ
283:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 11:32:46.41 ID:pVjFiHttO
>>248
ありがとうございます(*´ω`*)
仕事中なのでこれが限度です( ><)

251:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 09:35:41.86 ID:dP2tTmb30
*魔王城
( <●><●>)φ,,カリカリカリ
|><) ソロッ
(*‘ω‘ *)「ぽっぽ!」
( <●><●>)「ん?」
(;><)「ち、ちんぽっぽちゃん!」
( <●><●>)「なんだ、もう起きたんですか。おはようございます」
( ><)「おはようございます!」
(*‘ω‘ *)「おはぽ?」
( <●><●>)「よく眠れましたか?」
(*><)「あんな大きくってフカフカしたベッド、はじめてだったんです!」
(*‘ω‘ *)「おふろと、ぱじゃま、かしてくれたっぽ」
( <●><●>)「よかった」
253:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 09:43:42.33 ID:dP2tTmb30
( ><)「あの、それで……僕たちの昨日来ていたふく、ないんです」
( <●><●>)「昨日来ていた服はあちこち擦り切れていましたから。
今日は貞子と服を作りに行っていらっしゃい」
(;><)「え?」
( <●><●>)「心配しなくても、朝ご飯のあとに私が取り次ぎます」
(*‘ω‘ *)「ぽ? おさがりもらいに行くぽ」
( <●><●>)「お下がりではない新しいお洋服ですよ。
私の方針としてはあまり贅沢させてはあげられませんが」
( ><)「僕たち、そんなにお金かけてくれなくてもだいじょうぶなんです!
昨日のふく、まだきられるんです!」
(*‘ω‘ *)「ぽ……もうきついっぽ」
(;><)「ちんぽっぽちゃんシーッ!」
256:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 09:49:08.91 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「遠慮しなくてもよろしい。まあ私の服を見れば分かると思いますが
買ってあげる服は平民用もいいところですよ」
(;><)「あう」
( ><)(たしかに、昨日はカッコイイふくだったけど、今日はシャツがしわしわなんです)
( <●><●>)「それではこの書類が片付いたら朝ご飯を食べましょうね」
(*‘ω‘ *)「あさもごはんたべられるぽ!?」
( <●><●>)「不憫な子ですね。さあできました。行きましょう」
(*ノ‘ω‘ *)ノ「ぽっぽ!」
( ><)「僕も!」
( <●><●>)「沢山食べなさい。あなた達は痩せすぎです」
257:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 09:54:53.26 ID:dP2tTmb30
*食堂
川д川「卵はどういたしましょう?」
( <●><●>)「オムレツでお願いします」
川д川「半熟に、ですね」
( <●><●>)「あなた達は?」
( ><)「たまごはごちそうだから、ゆでて4つに切って、1人1切れなんです」
(*‘ω‘ *)「おむれって何だぽ?」
:;( <○><○>);:「オムレツ! 今日はオムレツを食べなさい!
明日は目玉焼きも食べてみましょうね!」
川;д;川「ううっ、チーズも入れてあげます……!」
( ・∀ ∀・)「「僕は堅めの目玉焼きちゃん!」」
【+ 】ゞ゚)「スクランブルで」
259:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:00:33.81 ID:dP2tTmb30
(*><)「うわああ! おいしいんです! ふわふわしてるんです!」
(*‘ω‘ *)「パン、あったかいぽ!」
( <●><●>)「野菜も食べなさい」
( ><)「このおにく、なんですか?」
( <●><●>)「ベヒモスのベーコンです」
( ><)「?」
( <●><●>)「……大きくなったら詳しく教えてあげますよ」
( ><)「はいなんです!」
( <●><●>)「貞子、今日は手が空いていますか?」
川д川「西塔の掃除がありますが、後にしろとおっしゃるならそういたします」
( <●><●>)「この子たちの服を買いに城下へ連れて行ってあげてくれませんか?」
川д川「かしこまりました魔王さま」
261:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:07:21.48 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「ごちそうさま。私は仕事ですから、貞子の言うことを良く聞くんですよ」
( ><)「はいなんです……」
( <●><●>)「そう怖がらなくていいんです。そうだ、このペンダントをかけて行きなさい」
( ><)「? きらきらしてるんです!」
( <●><●>)「魔王の紋章です。
もしはぐれたり、困ったことがあったら、これを道行く人に見せて助けてもらいなさい」
(*‘ω‘ *)「ぽぽも! ぽぽも!」
(;><)「ちんぽっぽちゃんなくすからダメです!」
_,
(*‘ω‘ *)「ぽっぽー!」チェッ
( <●><●>)「行き道だけ昨日の服を着て、帰りは買った服で帰ってきなさい。
戻ったら執務室に見せに来てくださいね」
( ><)「はいなんです、魔王さん」
(*‘ω‘ *)「いってくるぽ!」
263:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:15:41.31 ID:dP2tTmb30
*城門
川д川「さ、行きましょうか」
ギギギギー
(;><)「わ、魔族がいっぱいなんです……」
(;‘ω‘ *)「ぽ」
川д川「怖くないわ。ここは中部ですし城下の人はある程度上級魔族が多いですから」
( ><)「じょーきゅーまぞく?」
川д川「教養があるってことね。私やキケイさんは中級魔族。オサムさんは上級魔族ね」
( ><)「魔王さんは?」
川д川「歴代魔王さまは決まって最上級魔族。下級魔族出身でもそういう扱いになるの」
(*‘ω‘ *)「とくべつぽ?」
川ー川「そうね。だから怖がらなくても大丈夫よ。あなた達は魔王さまの御子なんですから」
( ><)「あらためて考えるとすごいんです……」
265:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:19:54.28 ID:dP2tTmb30
(*‘ω‘ *)「おうさまの子ども?」
川д川「そうよ」
(*‘ω‘ *)「おひめさま!」
川ー川「そうね、小さなお姫さま。服は今までお兄ちゃんのお下がりばかりだったのかしら」
( ><)「僕が隣のお兄ちゃんからお下がりもらって
ちんぽっぽちゃんがまたそのお下がりなんです!」
川д川「あらあら……じゃあ可愛い服を買いましょう。このお店ね」
( ><)「わぁ」
(*‘ω‘ *)「きらきらしてるぽー」
267:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:21:44.03 ID:dP2tTmb30
*服屋
川д川「こんにちは」
|゚ノ ^∀^)「まあ、魔王城の召使いさん! いらっしゃいませ!」
川д川「この子たちにお洋服を」
( ><)(*‘ω‘ *) ヒョコッ
|゚ノ ^∀^)「アレアレ? 新しい召使いさんですの? お可愛らしいわ!」
川ー川「魔王さまのご子息とご息女ですわ」
|゚ノ;^∀^)「エッ! あ、ご無礼を! そのようなお話を耳にしていませんでしたの!」ペコッ
(;><)「あ、あう……」
川д川「フフ……お洋服をお願いします。あ、この子たちも質素なものをとお言いつけです」
|゚ノ ^∀^)「あらまぁ。当代の魔王さまも質素なお方。今日も白いシャツですの?」
川д川「ええ。それが魔王さまの良いところです。お食事も質素でいらして」
(;><)(十分ごちそうなんです……)
268:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:27:20.84 ID:dP2tTmb30
川д川「その分復興の財源に充てていらっしゃいますから、ご立派です」
|゚ノ ^∀^)「そうですわね」
川д川「王子さま、どんな服にいたしましょう?」
( ><)「?」キョロキョロ
(;><)「!? ぼ、僕はビロードなんです! そんなのこわいんです!」
川д川「ではビロードさま」
(;><)「わ、あう、えっと……魔王さんと、おんなじのでいいです!」
川д川「白いシャツですか?」
( ><)「そうなんです……」
( ><)(白いシャツは『しっそ』なんです。きっとお金がかからないんです)
269:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:32:02.62 ID:dP2tTmb30
川ー川「ではズボンはきちんと丈夫なものを。お色は?」
( ><)「えっと、これ、は高いんです! じゃ、これ……」
川д川「かしこまりました。……すみません、これとこれと、これも。
あと子ども用の白いシャツを10枚」
(;><)「あ、それたかいんです! ……それに、10枚も!?」
川д川「換えは多い方がいいですわ」
(*‘ω‘ *)「ぽぽも! しろいしゃつ!」
川д川「お姫さまなんですから、せめてワンピースになさいませ」
(*‘ω‘ *)「ぽ、まっしろ、きれいぽ!」
川д川「あとは、どの色になさいます?」
(*‘ω‘ *)「これぽ!」
川д川「みかん色と桃色ですね」
( ><)「ありがとうなんです!」
川д川「いいえ。あの、ここで着替えていきますわ」
|゚ノ ^∀^)「どうぞこちらへ。お会計はお城の方に出させていただきますね」
271:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:40:03.17 ID:dP2tTmb30
( ><)「きれたんです」
川д川「サイズはどうですか?」
( ><)「少しだけ大きいけど、大丈夫なんです!」
(*‘ω‘ *)「っぽ!」
川д川「お似合いです。パジャマも買っておきましたよ。
いつまでもお城にあった昔の召使いの古着は着せられません」
( ><)「僕たちにはあれでもよかったのに、もうしわけないんです……」
|゚ノ ^∀^)「残ったお洋服はお城にお届けしましょうか?」
川д川「おねがいします」
|゚ノ ^∀^)「それからこれをどうぞ」
川д川「?」
273:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 10:44:56.81 ID:dP2tTmb30
|゚ノ ^∀^)「最上級の生地が入りましたの。仕立ては白いシャツですけれど」
川д川「ありがとうございます。きっとお喜びになります」
|゚ノ ^∀^)「そのシャツでもまだまだ質素すぎるような魔王さまですわ」
川ー川「はい。それでは、ありがとう服屋さん」
( ><)「ありがとうなんです!」
(*‘ω‘ *)「ありがとぽ!」
|゚ノ ^∀^)「またいらしてくださいませ、王子さまにお姫さま」
(;><)「その呼び方はいやなんです!」
300:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 15:04:12.79 ID:YPbJDKLtO
>>273
( ><)「ありがとうなんです!」
(*‘ω‘ *)「ありがとぽ!」

ビロードに口があるので注意
339:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 18:52:28.43 ID:dP2tTmb30
*大通り
(*‘ω‘ *)「あしがスースーするぽ!」
( ><)「ちんぽっぽちゃん転んじゃだめなんですよ」
(*‘ω‘ *)「ぽ!」
川д川「お姫さまはもう少し静かに歩かれませ」
(*‘ω‘ *)「ぽー? こうっぽ?」シズシズ
川д川「そうです。魔王さまはお構いしないでしょうが、お行儀は少しずつ覚えましょうね」
( ><)「むつかしいんですか?」
川д川「簡単です。魔王さまご自身がややこしいお行儀を使いませんから」
( ><)「ややこしい?」
川д川「昔は『魔王さまに話しかけるときは国家を歌いきってから』なんてお行儀もあったんですよ」
(*‘ω‘ *)「へんなのだっぽ」
川д川「そうですね」
346:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 18:58:21.86 ID:dP2tTmb30
( ><)「だいぶこんできたんです」
川д川「市場が出たんですね。はぐれないように手をつなぎましょう」
(*ノ‘ω‘ *)ノ「ぽっ!」
( ><)「もうお兄ちゃんなのに……」
川д川「城下の活気はすごいんですから、仕方ありませんわ」
( ><)「いろんなものが売ってるんです」
川д川「今度またお買い物に来ましょうね」
(*‘ω‘ *)「たのしみぽ」
( ><)「僕たちの村で、見たことないものばっかりです」
川д川(人間の村では魔物の肉なんて売ってないですもんね)
349:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:04:15.98 ID:dP2tTmb30
( ><)「ふわー」キョロキョロ
(*‘ω‘ *)「すごいぽ! おまつりみたいだっぽ!」キョロキョロ
川д川「あらあら、足元にお気をつけてくださいね」
(=゚д゚)「おい」ニヤニヤ
<゚Д゚=>「へへっ、わかってるって」ニヤニヤ
(*><)「は、はいなんです!」
(*‘ω‘ *)「ぽっぽ~」
(*‘ω(=゚д゚) ドンッ グシャッ
_,、
(=゚д゚)「あぁ~? なんだガキ! おい、お前がぶつかったせいで、見ろよ!」
<゚Д゚=>「うっはーおろしたてのシャツに、偶然持っていた卵が割れちまってぐしょぐしょだぜ!
ちなみにシャツも卵も最高級品で高そうだな―!」
352:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:09:27.96 ID:dP2tTmb30
(=゚д゚)「最高級の生地なんだぜぇー? どうしてくれんだガキ!」
(;‘ω‘ *)「ぽ……ごめんなさ……」
_,、
<゚Д゚=#>「あ゛!?」
(*;ω; *) ビクッ
川д川「おやめください!」
(=゚д゚)「ほぉ? じゃあかわりにお姉ちゃんが叱られてくれんのか!?」
<゚Д゚=*>「ひゃひゃひゃ! そりゃいいなぁ! クリーニング代払えるか?」
(*=゚д゚)「何なら体で払ってくれてもいいんだぜ!」
川д川「そのような下賤な言葉をよくも口にできますね。
そちらからぶつかってこられたのでしょう。私はしっかり見ておりました」
357:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:17:11.72 ID:dP2tTmb30
<゚Д゚=>「威勢のいい姉ちゃんだなぁ! まあいつまで持つか」
(=゚д゚)「こっちにこいっ!」
川;д川「きゃ……」
(;><)「あ、召使いさん!」
(*;ω; *)「やめてぽ……」
(*=゚д゚)「へっへっへ。せめてクリーニング代くらいは払ってもらわねーとなぁ!」
川д川「あなたがご自分で汚されたのでしょう」
<゚Д゚=>「見たとこ中級魔族だが、俺たちゃ上級魔族のタイガー族だぜぇ?
かなわないんなら大人しくしてな!」
(*=゚д゚)「まぁまずは脱げや」
川д川「いい加減にしてくださいませ」
<゚Д゚=>「あん?」
361:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:22:18.89 ID:dP2tTmb30
(=゚д゚)「おい、中級が何言って」
川゚д川「呪います」
(;= д )「がっ!?」
<゚Д゚=;>「お、おい!?」
川д川「ビロードさま、ぽっぽさま。ご心配おかけしましたね。もう大丈夫」
(;><)「あ、あ、召使いさんうしろ!」
<゚Д゚=#>「トラギコに何しやがったこのアマ!」
川゚д川「呪います」
< Д =;>「ぐぁ!」
(;= д )「く、くる、し……」ゼェゼェ
365:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:28:44.90 ID:dP2tTmb30
川ー川「力量差も分からぬ餓鬼に手を上げるのは辛いものです」
川д川「上級魔族でも三流のガキと、中級魔族の鍛錬した古老。
敵わないのはどちらでしょうね?」
(;><)「こ、ころしちゃったんですか!?」
川д川「いいえ。明日になれば回復する程度の呪いですよ。お気になさらず」
(*;ω; *)「ぽ……ぽっぽがわるいこ……ごめんなさい、ぽ」
川д川「大丈夫ですよ」ギュウ
(*゚うω‘ *)「うぅ」
(;=゚д゚)「ま、まて……てめぇら、」
<゚Д゚=;>「おぼえてやが、れよ!」
(;><)「ひぇっ!」
( ><) キラン
(;=゚д゚)「んっ? まさか、そのペンダント……」
368:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:33:28.93 ID:dP2tTmb30
川д川「さあ参りましょう、城下の下賤をお目にかけた失礼をお許しくださいませ。
普段はこのようなことはまかり通りませんわ」
( ><)「は、はい……おうちに帰るんです……」
(*‘ω‘ *)「ぽぽも!」
川д川「ええ、帰りましょうね」
川ー川「『魔王城』に」
(;=゚д゚)「ま、魔王さまのペンダントだ!」
<゚Д゚=;>「な、ななななっ!? 当代魔王さまは独身のはずじゃ……」
(;=゚д゚)「どういうことだ、ちくしょう! あの女も!」
<゚Д゚=;>「苦しい……た、たすけて」
爪゚ー゚)「見てよーあいつら」
爪゚∀゚)「だっせwwwww」
爪゚A゚)「大道芸?」
(;= д )< Д =;>「「ちっくしょー!」」
373:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:41:36.22 ID:dP2tTmb30
*魔王城
(ヽ<◎><○>)φ,,,ガリガリガリガリガリ
( ・∀ ∀・)「「いつにも増してハイペースですね魔王さま」」
(ヽ<◎><○>)φ,「午前の分を早く終わらせて、お昼御飯は子どもたちと食べます」
【+ 】ゞ゚)「大変結構ですね」
( <●><●>)「なぜオサムがここに」
【+ 】ゞ゚)「魔王さまが処理なさっているのは私が昨日仕上げた書類ですから。
今日は休暇をいただいております」
( <●><●>)「休めるときに精々休んでおくがいいでしょう」
【+ 】ゞ゚)「魔王っぽい言い回しですね」
( <●><●>)φ,,,「ふん。これからは前よりもっと手早く処理してやるんですから」カリカリ
【+ 】ゞ゚)(養子をとったのは、ひょっとすると魔王さまにとっても良いことかもしれないな)
382:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 19:57:16.01 ID:dP2tTmb30
川д川「魔王さま、ただいま戻りました」
( <●><●>)「おや、おかえりなさい」
( ><)「魔王さん! お洋服買ってもらったんです!」
(*‘ω‘ *)「ぽぽも!」
( <●><●>)「いいですね」
(*><)「ありがとうなんです!」
(*‘ω‘ *)「ありがとぽー」
( <●><●>)「どういたしまして。お礼が言える子どもはよいこですね」
(*‘ω‘ *)「ぽぽも! ぽぽもいいこ!」
( <●><●>)φ,,,「……っと終わり! 午前中はもう仕事しません! しないったら、しない!」ガリガリガリッ
( ・∀ ∀・)「「魔王さま第二形態って感じですねぇ」」
386:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:06:38.62 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「やる気に満ち溢れています。この子たちにも勉強をさせなければいけませんし」
( ><)「べんきょう?」
( <●><●>)「学校に通っていませんでしたか?」
(*‘ω‘ *)「がっこーないぽ」
( <●><●>)「え?」
( ><)「中部にしか、学び舎はないんです! お金持ちのキゾクのいくところなんです!」
( <●><●>)「……今日は天気がいいですから、中庭で本を読んであげましょうね」
(*‘ω‘ *)「ぽ? おはなししてくれるぽ!?」
( <●><●>)「ええ。中庭もまわりましょう」
388:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:12:01.97 ID:dP2tTmb30
( ・∀ ∀・)「「中庭には昨日僕が植物族のマンドラゴラたちを植え替えたので
引っこ抜かないようにしてくださいね」」
(*‘ω‘ *)「?」ゴソゴソ
(*‘ω‘ *)ノ ( ∵)「これっぽ?」ゴェエエエエエエエ
(;・∀ ∀・)「「うおおお嬢さまぁあああ!?」」
(*‘ω‘ *)「ぽ……ごめんなさいぽ?」
( <●><●>)「何で引っこ抜いたんですか?」
(*‘ω‘ *)「ぽっぽのごはん!」
( <●><●>)「……ちゃんと1日3回食べられます」
(;‘ω‘ *)「ぽ!?」
( <●><●>)「ちょっと待って。ポケットの中身全部出してごらんなさい」
(*‘ω‘ *)「ぽっぽ」
394:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:17:13.35 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「マンドラゴラが2人。昨日のオムライスの旗。朝食のパンの欠片。
薬草。なんかちょっと綺麗な石。人食い花の根っこ。あと砂」
(*‘ω‘ *)「たからものっぽ!」
( <●><●>)「……宝箱をあげましょう。倉庫に大量に余っていますから」
(*‘ω‘ *)「ぽ!」
( <●><●>)「そこにしまっておきましょう。なくさないように」
(*^ω^ *)「ぽっぽ!」
( <●><●>)「でも朝食のパンは捨てます」
(;‘ω‘ *)「なんでだっぽ!」
( <●><●>)「それにしても……」
( ∵)( ∴) ゴェゴェ
( <●><●>)「よくマンドラゴラを引っこ抜いて、無事で」
(*‘ω‘ *)「ぽ?」
395:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:18:30.79 ID:rBj0YJ6RP
マンドラゴラの声は聴くと死にます
396:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:19:13.11 ID:NKxfAo0v0
>>395mjk
マンドラゴラKOEEEE
399:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:22:38.06 ID:NmnfYVGQ0
実際する植物ですが、悲鳴なんてあげませんよ。
マンドラゴラ(別名マンドレイク)
ナス科、マンドラゴラ属の植物。
根が人の形に似ているため、昔は魔術に用いられた。
根は麻薬効果を持ち、古くは鎮痛薬、鎮静剤、寫下薬として
使用されたが、毒性が強く、幻覚、幻聴、嘔吐、瞳孔拡大を伴い、
場合によっては死に至るため現在薬用にされることはほとんどない。
(伝説のマンドラゴラの叫びはこの幻聴を指すと思われる)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1046085865
402:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:24:31.10 ID:rBj0YJ6RP
>>399
いや、うん。そうですね。
403:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:26:01.80 ID:dP2tTmb30
( ・∀ ∀・)「「上級魔族の才能あったりして」」
( <●><●>)「こらキケイ」
( ・∀ ∀・)「「やだな、ジョークですよ。キケイジョーク」」
( <●><●>)「まったく……あなた達は中庭にもどりますか?」
( ∵)゛( ∴)゛ コクコク
( <●><●>)「一緒に行きましょう」
川д川「あ、魔王さま! お昼はどうなさいますか?」
( <●><●>)「ええと、食堂で摂りますから、何か軽いものを」
川*д川「は、はい!」
409:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:35:00.00 ID:dP2tTmb30
*中庭
( <●><●>)「……どんどん歩いて行くと地獄犬に出あいました」
( <●><●>)『へっへっへ、食いモンにさえありつけるなら、どんなサタンも噛みちぎってやるぜ』
( ><)「こわいんです」
( <●><●>)「……しばらく行くとロプロスに出あいました」
( <●><●>)『ギャッギャッギャ、俺様は血さえ啜れりゃあいいのさ。サタン島まで連れてきな』
( ><)「こっちもこわいんです」
( <●><●>)「何ですかこの本は」
(*-ω- *) クークー
( ∵)( ∴) ゴエゴェ?
( <●><●>)「絵本はだめですね。せめて古代史や神話にしましょう」
( ><)「しんわ?」
( <●><●>)「昔々、あるところに1人の勇者がおりました」
413:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:41:27.43 ID:dP2tTmb30
( ><)「勇者の話なら知ってるんです!」
( <●><●>)「彼は1人で魔族の国にやってきたのです。
沢山の魔族を殺して、どうにか魔王城までやってきました」
( ><)「『とうばつ』なんです」
( <●><●>)「……そして、ぼろぼろになりながら魔王を暗殺しました」
( ><)「『めでたしめでたし』」
( <●><●>)「そうはいきません」
( ><)「えっ?」
( <●><●>)「勇者は瀕死で人間の国に帰ろうとしました。
しかし、魔王城を一歩でると、そこには怒り狂った魔王軍の精鋭たちが」
(;><)「ひぃっ!」
( <●><●>)「勇者は必死でした。沢山殺しました。魔族の剣と魔法で沢山魔族が死にました」
417:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:46:26.43 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「そして勇者は死にました」
( ><)「えっ、お城に戻ってお姫さまとけっこんするんじゃ……」
( <●><●>)「それはおとぎ話です。普通、魔族は人間の肉を食べません。
しかし、魔王を殺された魔族は怒っていたので
勇者の体を噛みちぎり、喰らってしまいました」
(;><)「うわ、うわあああ!」
( <●><●>)「勇者は欠片も残らず、血の染みだけ残して消え去りました。
魔族の怒りは収まりません。とうとう魔族同士で戦い始めました」
(;><)「どうしてですか! 仲間なんでしょ!?」
( <●><●>)「もう目の前のすべてが敵に見えてしまったんでしょう。
魔王城の周りは魔族の死体でいっぱいになりました」
( ><)「……かなしいんです」
( <●><●>)「ある日、新しい魔王がやってきました」
( ><)「前の魔王さんの子どもですか?」
( <●><●>)「いいえ。魔王は突然決まるものなのです。そのとき一番強いものが魔王になるのです」
420:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:51:35.99 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「前の魔王は仕事をしないで、あっちに行っては戦争して土地をとりあげ。
こっちに行っては人間を殺して脅かす魔王でした。
ついでに言うと一度も机に座りませんでした」
( ><)「ふまじめなんです」
( <●><●>)「でしょう! 私もそう思います!」
( ><)「魔王さんは机に座ってばっかりなんです」
( <●><●>)「……まあ、それで。新しい魔王は人間の国と仲直りしようとしているのです。
昔奪った土地を返しますよ。許してね、というのですが、これには魔族が反対します」
( ><)「なんでですか? 仲がいい方がいいんです。戦争しなくてすむんです」
( <●><●>)「ビロード。あたなはなかなか見込みがあります」
( ><)「その魔族をこらしめて、魔王さんが人間にとちを返すほうがいいんです!」
( <●><●>)「ふむ」
426:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 20:58:16.34 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「では、たとえ話をしましょうか」
( ><)「?」
( <●><●>)「私が厨房から貞子の分のクッキーを盗んできたとします」
(;><)「だめなんです!」
( <●><●>)「ビロード、あなたに半分あげましょう」
(*><)「えっ」
( <●><●>)「しかし、貞子に見つかってしまいました」
(;><)「あわわ、怒られちゃうんです!」
( <●><●>)「私は貞子にこう言います」
( <●><●>)『ビロードにあげた分のクッキーは返します。だから許してください』
(;><)「そんなぁ! 自分でくれたくせに、許してほしいからって僕からとりあげるんですか?」
( <●><●>)「そういうことです」
( ><)「あっ」
428:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:03:45.60 ID:dP2tTmb30
( <●><●>)「……まあ、こんなのは本に載っている神話でも、なんでもないのですがね。
対外交渉は難しいのです」
( ><)「よくわかんないんです……でもほんのちょっぴりわかったんです」
( <●><●>)「だんだん分かるようになりますよ」ナデナデ
( ><)「うう……僕もうお兄ちゃんなんです!」
( <●><●>)「これは失礼」
(*うω‘ *)「んー、おなかすいたぽ……」
川д川「魔王さまー、お昼御飯ができましたー!」
( <●><●>)「ちょうどお昼ですね」
( ><)「僕もお腹すいたんです!」
( <●><●>)「私も空きました」
431:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:11:56.80 ID:dP2tTmb30
*食堂
( ><) ガツガツ
(*‘ω‘ *) ムシャムシャ
川;д川「スプーンは音をたてないように、もっとゆっくり食べましょう。誰もとりませんから」
( ><)「こう、なんです?」パク
川д川「お上手です」
(*‘ω‘ *)「ぽ!」モグモグ
川д川「難しくないでしょう?」
( <●><●>)「だんだん覚えますよ」モクモク
川д川「ああ……魔王さまが食堂でお昼ご飯を食べていらっしゃるなんて、いつぶりでしょう」
433:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:17:00.42 ID:dP2tTmb30
(;<●><●>)「そんな大げさな」
川ー川「だって、嬉しいのです」
( <●><●>)「……午後は子どもたちに西塔の掃除を手伝わせてください」
川д川「あら、そんなことはさせられませんわ!」
( <●><●>)「いいえ。簡単なことでも手伝わせてください。
甘やかすのと可愛がるのは違いますから」
( ><)「僕、ぞうきんかけるの、上手なんです!」
(*‘ω‘ *)「ぽぽはね、まどのさんをふくの、じょーずだっぽ!」
川д川「……それでは。お願いいたしますわ」
( <●><●>)「一生懸命手伝いなさい。晩餐が美味しくなりますよ」
( ><)「はーい、なんです!」
436:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:22:31.63 ID:dP2tTmb30
*人間の国、神王城
( ・∀・)「陛下、お呼びでしょうか」
(`・ω・´)「うむ。近況を尋ねたくてな」
( ・∀・)「神王軍は滞りなく、今日も鍛錬に励んでおります。
今年の小麦の徴収も、東の干ばつを除けばまずまずかと……」
(`・ω・´)「そのようなことどうでもよいわ。どうなのだ。例の件は」
( ・∀・)「は。神王軍の駐屯地のある村々から募って、有望な若者を訓練しております」
(`・ω・´)「まだ適性は出ぬのか……」
( ・∀・)「……現段階でも、飛びぬけて素晴らしい功績をあげる若者が1人」
(`・ω・´)「ほう」
443:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:27:20.65 ID:dP2tTmb30
( ・∀・)「早ければ、来年……いえ、十月後には」
(`・ω・´)「半年だ」
( ・∀・)「……はっ」
(`・ω・´)「野蛮な魔族の王が、数十年もこらえきれるものか。
今は友好的なふりをしているが、腹の底では何を考えているのやら」
( ・∀・)「おっしゃる通りで」
(`・ω・´)「先代の魔王よりも気味が悪い。
しかし、強い魔王を殺せば、また次に強いものが王となる」
(`・ω・´)「繰り返して行けばどんどん魔王の力をそげるに違いないわ」
( ・∀・)「は……」
(`・ω・´)「早く魔王を殺すのだ! その若者を、勇者を魔族の国へ送りこめ!」
( <●><●>)魔王さまが養子をとるようです 2話 おわり
446:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:29:49.94 ID:dP2tTmb30
>>1です
予想外に長くなりそうです
びっくりです
平日はあんまり書けないので、スレはこのまま落としてしまってください
お付き合いいただきありがとうございました
また続きを書くときは酉つけてスレ立てます
447:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:29:49.44 ID:FeBybzXZO
確かに人間側からすれば気味悪いわな
乙
448:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:30:41.79 ID:YPbJDKLtO
乙ー
ハッピーエンド希望
453:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 21:35:51.13 ID:6MwVtU1nO
乙!
ゆっくり頑張ってなぁ
次回が楽しみだ

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